福岡県議会の正副議長ポストめぐる金銭授受疑惑など一連の問題について27日、自民党福岡県連に対して同じ自民党の福岡市議たちが役員の辞任などを求める要望書を出しました。
要望書では、金銭授受疑惑で名前が挙がっている県議会議員は役職を辞任し、国会議員を会長に置いた組織体制に刷新するよう求めています。
県連会長の松本国寛県議は、いずれも議員辞職した蔵内勇夫前議長や中尾正幸前議長とともに金銭授受疑惑で名前が挙がっている1人です。
松本会長はこれまで一貫して疑惑への関与を否定していて、27日も「私はそういった事実はありません」と述べた上で、「私は県連の会長として今何ができるのか、座して待つことなく責任を持って改革を進めていくことが務めだと思う」と語りました。
そして、市議たちが求めている国会議員をトップとする組織体制の刷新については「今の状況でも改善していくところがある」との見方を示し「その中から組織に関するさまざまなご意見が出てくれば組織改革をやっていかなければいけない」と述べました。
一方、27日に予定されている党本部による聞き取りに対しては「県連としてしっかりとガバナンスを発揮していくことを明確に伝えたい」と述べました。
また松本会長は、議員辞職した蔵内前議長が説明責任を果たしていると思うかと記者団に問われ「それはご自分が評価なさること」と述べるにとどまりました。
記者団との主な一問一答は以下の通りです。
―市議たちとどんな話をしたか。
松本会長:
福岡市の自民党の7つの支部長さん連名で、県連に対して、県連組織の体制の刷新についてという要望をいただきました。一連の様々な報道で極めて信頼を失くしているじゃないかということでした。そのことについては本当に重く受け止めております、ということを申し上げました。今後、この組織のあり方も含めてしっかりと議論し、県連の組織改革も含めてしっかり取り組んでいきたいと申し上げました。
―会長自身の進退は。
松本会長:
金銭授受疑惑や海外視察の問題等々はしっかりと全容解明と事実確認をしっかりするべきだと話しています。組織のあり方については早急に議論し、刷新していかなければならないと話をしていましたし、支部長からも県連として県議団に対するガバナンスの問題を指摘をされています。そのことは本当に重要なことなので直ちに取りかかりたいとお話させていただきました。
― それは会長辞任も含めて検討するということか。
松本会長:
まずは現状の中で大きく損なった信頼を回復することが一番にやらなければならないことだ、ということは理解いただいてまずはそのことに着手をしていくと。そして、人事の刷新については今後しっかりと検討していきます、と答えました。
― 時期的なめどは。
松本会長:
今は信頼回復に向けて一歩を踏み出さなければならない待ったなしの状況ですので、第三者委員会の調査を速やかにやっていただいて事実関係をしっかり確認しながら進めていかなければならないと考えています。
―党本部へはどのように説明するか。
松本会長:
7月13日に党本部で役員の皆さん方とお話をしたときに、速やかに実態解明をするようにと言われて帰って来たので、その後、蔵内議長(当時)に対して、日弁連のガイドラインによる第三者委員会を設置してくれ、という要望も出しました。それに応えてもらい設置が議決して決まったわけです。そういう中で、市議会の皆さん方が来られた。組織改革を含めたガバナンスの問題も含めて、今後県連が信頼回復のためにどのようなことをやっていくのか、ということだと思いますので、きのうも5役で検討して、県連としてしっかりガバナンスを発揮していくということを明確に、党本部には伝えてまいりたいと思っています。
あわせて党本部筋から聞こえてくるのは、党総裁が公認を出す県議会議員、福岡・
北九州の両政令市については今後、分業ではなく、県連が主体的に党の看板を背負って政治活動をするんだという矜持をしっかりと持ってもらう。公認候補に対しての政治活動に対しては県連がガバナンスを発揮していくということを伝えようと思っています。
―ガバナンスの発揮とは。
松本会長:
今は県連の役員は県連の業務を果たす。県議会では自民党県議団が物を決めていくと分業されていますが、これは決して良いことではないということを今回感じました。自民党という党の看板を背負って政治活動を行っていくわけですから、県連は議会活動の中にもしっかり関与しなければならないということです。
―県連にもっと国会議員や地方議員を入れていくということか。
松本会長:
いえ、今の状況の中でも改善していくところがあると思っています。その中から、組織に関するさまざまなご意見が出てくれば、組織改革をやっていかなければいけないと思います。
― 県連が県議会に対してもっと口を出せる体制にするということか。
松本会長:
それが望ましいと思っています。さまざまな政治活動の中で県連と県議団が分業することに対し、党本部と県連で思いに少しずれたところが出てきたことも今回の一連の疑惑につながってたのではないかと考えていますので、そこはガバナンスが働くように党本部に報告ができる体制を作っていくと。組織をしっかりと改革した後には、市議会の皆さん方に対しても意見交換ができる場を作ることも提案しなけばなりませんねと。まずは信頼回復のためにみんなで力を合わせていくことを進めたいと思いますし、市議会の方にも申し上げたところです。
― 人事は第三者委員会の結果を踏まえて刷新するということか。
松本会長:
刷新は今後検討していかなければならないが、事実確認をしっかりと行うことがまずは進めるべき課題と感じています。
―要望書では、金銭授受疑惑の当事者となっている県議が県連のすべての役職を直ちに辞任するべきだとあったが、松本会長は辞任の考えはあるか。
松本会長:
改めて申し上げますが、私はそういった事実はありません。かねてから申し上げているとおりです。これから第三者委員会で事実確認がしっかりと議論されて調査がされていくものだと思っています。逆に、私は県連の会長として今何ができるのか、座して待つことなく改革に前向きに進める、責任を持って進めることが私の務めなんだろうと思います。
―統一地方選の公認手続きが10~11月に山場を迎える。この手続きは現執行部でやることが念頭か。
松本会長:
選挙の日程に合わせ、前回と同じように考えていくべきだと思います。公認をするときに問題になるのが、いま疑惑を持たれている議員の公認なので、それは第三者委員会の調査に誠実に答えるという誓約書を取りながらやっていきたいと思っています。
― 蔵内氏がいなくなった後の県連運営はどうなるか。
松本会長:
粛々と5役で協議しながら、執行部会で承認をいただきながら進めたいと思っています。だからこそ県連改革は必要なんじゃないかと鈴木幹事長には述べたいし、ご意見を聞きながら党本部の指導は仰いでいきたいと考えています。
―蔵内氏は記者会見に応じていないが、一連の疑惑や議会の混乱も含めて説明責任を果たしていると考えるか。
松本会長:
それはご自分が評価なさることなんだろうと思います。
―そこは県連としてのガバナンスは発揮しないのか。
松本会長:
これからそういったことを県議団と協議しながら進めていく、合意していくということが最初のことだろうと思います。
―例えば国会議員とか市議会議員を役員に入れる考えはあるか。
松本会長:
今も正式に承認する機関は執行部会ですし、両政令市からも入ってもらっています。総務会などの役員会の中にも多くの地域支部の方々も入っているので、今後は組織のガバナンスを発揮していくために必要であればそういうことも考えていかなければならない課題だと思っています。
