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担任が「性格の違い」とした私立高校の“いじめ重大事態” 被害生徒はPTSDで自主退学 調査報告書公表を巡る学校の対応は|FNNプライムオンライン
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担任が「性格の違い」とした私立高校の“いじめ重大事態” 被害生徒はPTSDで自主退学 調査報告書公表を巡る学校の対応は

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仙台市青葉区にある私立高校・常盤木学園高校で、同級生から無視や疎外感を感じる行為などのいじめを受けた生徒がPTSD(心的外傷後ストレス障害)と診断され、自主退学を余儀なくされた。最終的に学校は「いじめ重大事態」と認定したが、その調査報告書を「非公表」としている。元生徒の両親は「加害者側も学校もきちんと認めて反省してほしい」と声を上げ、報告書の公表と行政の積極的な関与を求めている。

いじめ相談も担任は「性格の違い」 被害生徒を責める言動も

元生徒の両親が取材に答えてくれた
元生徒の両親が取材に答えてくれた
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両親などによると、第三者委員会が認定した事案の概要は次の通りだ。元生徒は1年生だった2023年6月ごろ、学校側が決めたグループの4人から無視などをされるようになった。その後も疎外感を感じる行為が積み重なり、元生徒と両親は同年10月、三者面談で担任に相談した。

しかし、担任は「性格の違いのトラブル」であり「いじめではない」と判断。グループを変えるなどの具体的な対応を取らなかった。また、同年12月には加害生徒側を擁護し、元生徒を責める言動もあった。

元生徒の父親は、「今いじめが行われている現状を解決する提案というこちらの要望に関して、真摯に受け止めている印象は全くありませんでした」と、当時の学校の対応を振り返る。

元生徒はいじめが原因で“めまい、吐き気” PTSDの診断

元生徒は次第に登校が困難になっていき、2年生の8月、医療機関でPTSD(心的外傷後ストレス障害)と診断された。

母親によると、その当時の被害生徒は、「めまい、吐き気、食事ができない、眠れなくなる。眠ったとしても先生の悪夢を見てしまい(家の)外にも出られない」と、追い詰められていたという。

学校側が「いじめ防止対策推進法」に基づき宮城県に事態を報告したのは、その後の10月になってからだ。元生徒は3年生に進級する直前の3月に自主退学し、第三者委員会が設置されたのはその翌月だった。現在18歳の元生徒は、今も日常生活を送ることが難しい状況が続いている。

母親は「いじめ重大事態になったのも弁護士が介入してやっとだった」と、学校の対応に不信感を募らせる。

学校 調査報告書の「非公表」 崩さず

元生徒の自主退学から約1年。2026年3月、第三者委員会による調査報告書がまとまったが、常盤木学園高校は「非公表」の方針を取り続けている。両親は代理人を通じて学校に2度、公表を求めたが、同年4月と5月のいずれも「非公表」の方針は変わらなかった。

学校側は非公表の理由を、「詳細な事実関係の公表が関係者のプライバシーを著しく侵害し、名誉毀損やインターネット上での情報拡散による、重篤な二次被害を生じさせる恐れがあると考え、なお慎重に検討を重ねた結果、公表は見送るとの結論」と、報道機関に向けて説明した。(6月19日付)

しかし元生徒の父親は「教員が関わって今回娘のいじめ重大事態につながっているというところを学校側が公に認める機会を"公表"という形で出してもらうことが、私の一番の強い思い」と調査報告書の公表を望んでいる。

文部科学省のガイドラインでは「いじめの重大事態の調査に関するガイドライン」では、調査報告書について「内容の重大性や公表した場合の影響などを総合的に勘案して適切に判断し、特段の支障がなければ公表することが望ましい」とされている。

「公表するか否かが唯一の論点ではない」専門家が指摘する学校の“説明責任”

千葉大学大学院教育学研究院 藤川大祐教授
千葉大学大学院教育学研究院 藤川大祐教授

いじめ問題に詳しい千葉大学大学院教育学研究院の藤川大祐教授は、報告書の公表について「一概に公表が望ましいとは言えない」としながらも、学校側が説明責任を果たすことの重要性を指摘する。

千葉大学大学院教育学研究院 藤川大祐教授
「基本的に(調査報告書の)公表は、今後は事態を改善しますよということを示す手段。事案の詳細については概要に変えて、しかし、再発防止策などについては詳しく載せるというそういうような公表版を作って公表するというのが一番ありうること」

また藤川教授は「報告書の公表がゴールではない」とも語る。

千葉大学大学院教育学研究院 藤川大祐教授
「おそらく被害者の保護者の方は、学校の対応について疑問があるからこそ公表を望んでいると思う。(調査報告書を)公表するかどうかが唯一の論点ではなくて、いじめ問題が起きた時に学校がどういう対応をとれたのだろうか、今後はどう改善するのかといったことを学校は自問自答して、きちんと答えを出し、説明をしていく必要があるだろうと思います」

つまり問われているのは、学校がこの問題にどれだけ正面から向き合い、社会に対して「見える化」できるかという姿勢そのものだ。

私立学校で発生したいじめ重大事態 行政の指導責任は

仙台市議が要望書を提出
仙台市議が要望書を提出

2026年6月、両親から相談を受けた仙台市議が、「学校に対し適切な対応を講じるよう」県に要望書を提出した。その後、県は学校に対してガイドラインに沿った対応をするよう伝えたという。

しかし、宮城県には私立学校に対して調査報告書の公表について指導する権限はない。元生徒の父親はこの構造的な問題を疑問視する。
「決定権が全部私立学校にある。だから県も私学の担当も打つ手がない。そこをどこがただすのか議論する場を設けてもらわないと何も変わらない」

藤川教授もこの点に言及する。「いじめ問題」をめぐっては、公立校であっても不適切な対応がとられるケースが目立つため、私立学校だけの問題ではないとしている。そのうえで、学校側が法やガイドラインに沿った対応をとらない場合に「いじめ問題に限定して知事部局など行政が責任を持ち、いじめの対応について指導するなどの仕組み作りの検討など、法改正を含めた議論が必要」だと指摘する。

元生徒の両親が求めているのは、再発防止策を盛り込んだ報告書の公表と、行政の積極的な関与だ。「娘のような子を二度と出してほしくない」と調査報告書の公表をはじめ学校側に誠実な対応を求めている。

仙台放送
仙台放送

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