福岡県の服部知事が全面的な見直しを表明した「ワンヘルス事業」をめぐる動きです。

「ワンヘルス」の名を冠して県が新たに100億円を調達しようとしていることが分かりました。

福岡県議会の蔵内勇夫議長が“ライフワーク”として推し進めてきた「ワンヘルス事業」。

人と動物、そして環境は互いにつながっているとして、一体的に健康を守っていこうという取り組みです。

しかし、筑後市に約3億円をかけ整備したモニュメントや、福岡市の舞鶴公園に6000万円を投じて整備したものの赤字のまま1年で閉園した「ワンヘルスパーク」など、その進め方を疑問視する県民の声も少なくありません。

こうした中、ワンヘルス事業に同調してきた服部知事は8月7日、TNCの単独インタビューで…

◆服部知事
「行政改革審議会の答申を頂くまでは、今の段階で未着手の事業等については当面凍結したい」

◆TNC川崎健太キャスター
Q.今後、一連の事業を根底から見直していくという理解でよいか?

◆服部知事
「もちろんです」

ワンヘルス事業について未着手のものは当面凍結するほか、一連の事業を根底から見直すと明らかにしました。

知事が“ブレーキ”をかけたワンヘルス事業ですが、その裏ではこんな話も進んでいます。

◆記者リポート
「福岡県が8月に発行を予定しているのが“ワンヘルスボンド”と名付けられた地方債、つまり借金です。その金額は総額100億円に上ります」

地方債とは国や銀行、投資家などに対する地方自治体の「借金」です。

県は通常の地方債とは別に、ワンヘルスの名前を冠した「ワンヘルスボンド」を去年は50億円、今年は追加で100億円を8月に発行します。

5年または10年で返済を行う計画ですが、その際に使われるのは私たちの税金です。

そこで気になるのがワンヘルスボンドで調達した資金の使い道です。

県の担当者は…

◆財政課 末延真里 班長
「令和8年度の当初予算ベースで、ワンヘルスセンターが69億円、実績に応じて実際の充当額を決めていく形になる」

みやま市で総事業費約200億円をかけて建設中の通称「ワンヘルスセンター」。

老朽化のため移転してくる県の保健環境研究所に加え、家畜や野生動物の保健衛生を担う施設などが入るセンターの整備費に充てられてます。

このほか、ワンヘルス教育を実践する県立高校の整備、防災拠点となる公園の整備、河川の改修など、対象の事業は「ワンヘルスの考え方に親和性が高いもの」とされ多岐に渡ります。

◆財政課 末延真里 班長
「ワンヘルスボンドというのは、あくまでも冠をつけているもので、事業は保健環境研究所だったり、老朽化した建物を建て替えるために必要なお金。整備としてやれなければならないものの充当事業になるので、そこはしっかりと進めていきたい」

その上で、県の担当者は、通常の地方債より返済時の県民の負担を減らせるメリットもあると強調します。

◆財政課 末延真里 班長
「通常の地方債よりも金利が少し低く発行できるので、利子削減効果につながる」

知事が全面見直しを表明したワンヘルス事業。

水面下で進むワンヘルスボンドの動向も引き続き注視する必要があります。

テレビ西日本
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