その希少性から“黒いダイヤ”と呼ばれるクロマグロが、今後、求めやすくなるかもしれません。
漁獲枠拡大を巡る国際会議が仕切り直しで開催され、全会一致で合意に至ったことが分かりました。
18日のランチタイム、多くの客でにぎわっていたのは東京都内の海鮮バイキング専門店「海鮮バイキング いろは」。
ズワイガニにマダイの刺身、ホタテ約100種類の海鮮料理が食べ放題。
中でも人気なのが中トロ、ネギトロ、赤身と、マグロが看板商品となっています。
国産のクロマグロを1本丸ごと仕入れている店では、美しい赤身に脂がのった中トロ、それだけでなく、カマトロや頬肉といった希少部位も堪能することができます。
次から次へとお皿に盛っていくお客さんたち。
マグロてんこ盛りのお皿に、女の子も笑顔です。
そんなクロマグロ、2026年は日本近海で“異例の豊漁”が相次いでいます。
ところが、せっかくとれたマグロを海に放流する事態に。
一体なぜなのでしょうか?
大門漁業・門島衛漁労長:
“黒いダイヤモンド”といわれているが、今はもう石ころ。
漁師:
マグロはとれない以上、クマと一緒、害獣。
“黒いダイヤ”が厄介者に?
その背景にあるのが漁獲枠の壁です。
クロマグロが海の中にどれだけ存在しているかを推定した資源量は、乱獲などの影響で一時1万2000トンと歴史的な低水準まで落ち込みました。
このため、国際機関が厳しい漁獲規制を導入。
この結果、2022年には資源量は約14万4000トンと最も少なかった時の12倍にまで回復しました。
こうした中、7月に開催された太平洋クロマグロの資源管理を協議する国際会議。
日本は最大で大型クロマグロの25%の漁獲枠拡大を目指していましたが、メキシコが突如反対に回り、合意には至りませんでした。
ところがその後、メキシコが一転して日本の主張に支持を表明。
18日、異例の仕切り直し会議開催に至ったのです。
海鮮バイキング専門店では、クロマグロの漁獲枠拡大に期待の声が聞かれました。
海鮮バイキング いろは 東京ドームシティミーツポート店・根本咲副店長:
漁獲量が安定することで多くのお客さまに本マグロの魅力を知っていただける機会が増えると思うので、マグロを売りにしている店としては、とても期待感が高い。
そして18日午後、注目の結果が。
日本が求める漁獲枠の拡大がついに認められました。
鈴木憲和農水大臣:
クロマグロの大型魚の漁獲枠が日本含む中西部太平洋側で現行から25%増の1万4836トンとなります。資源の状況に応じた漁獲枠の適切な設定に向けて前進があったと考えている。
一度は断念に追い込まれたものの、急転直下の再会議で合意となったクロマグロの漁獲枠拡大。
この結果を受け、毎日漁港直送の魚を提供する都内の海鮮料理店は…。
田無漁港直売所・早津茂久社長:
うれしいです、おめでとうございますという感じ。おいしい本マグロを安く食べてもらいたいという気持ちが強いので、漁獲枠拡大は本当にうれしい。適切な量をとることはとても大切なこと。マグロが安く買えたら安く売りたい。欲を言えば半額くらいで売りたいと思う。
クロマグロが消費者のもとに届きやすくなる可能性に、今後、期待が高まります。
