終戦から81年目の夏、沈没した大型戦艦「武蔵」に当時16歳の最年少で乗り込んだ98歳の男性に話を聞いた。

早川孝二さんは1944年8月、当時16歳で海軍連合艦隊の主力艦「武蔵」に乗り込んだ。武蔵は姉妹艦「大和」と並ぶ世界最大級の戦艦だった。
「俺は武蔵に乗るんだ」
当時の心境について早川さんは、「俺は武蔵に乗るんだって有頂天だった」と振り返った。

また「桜井さん」という同い年の戦友とともに艦内を探検し、武蔵の正面に据えられた「菊の御紋」を触りに行った事もあったという。早川さんは、「バレたら大変だから内緒で行くんだからさ」と懐かしそうに語った。

しかし、乗艦からおよそ2カ月後、武蔵はフィリピンのレイテ沖で繰り広げられた海戦の際に、アメリカ軍からの激しい攻撃にさらされた。
早川孝二さん:
時間は朝の10時。艦橋から「敵機空襲、来襲」って。

魚雷や爆弾による激しい攻撃にさらされた武蔵は沈没。早川さんたちがいた場所の近くにも爆弾が命中し、同い年の戦友、桜井さんは命を落としたという。
早川孝二さん:
私も右手、桜井は腹へ弾を食って即死した。
今も腕に残る銃弾
早川さんは海へ飛び込み救助されたが、乗組員は半数近くが犠牲になった。早川さんの右腕には、今も当時受けた銃弾のか欠片が入ったままだ。
戦後81年、生き残った戦友たちもほとんどが亡くなった。それでも早川さんには、次の世代に伝えたい思いがあるという。

早川孝二さん:
戦争やって、誰でも彼でも、それこそプラスの人は誰もいないわけだろ。だからもう戦争は悪。それだけだ私は。難しい説明はない。
「戦争は悪」そう話す早川さんの目には涙が光っていた。
16歳の少年が見た戦争の悲惨さは、未来へと繋がれていく。
(8月11日放送 Live News days)

