俳優・タレント・気象予報士など多彩な活躍で知られる石原良純さんがこのほど、講演のため高知県を訪れた。高知の自然や「空」の楽しみ方、そして去年出版された著書『石原家の兄弟』を通じた「家族」への思いについて話を聞いた。
高知は「西」じゃなく「南」――気象予報士が見た高知の空と食
——高知の空をご覧になって、どのような印象を持たれましたか?
いやあ、高知も暑いね。湿気が多くて、真夏本番の「むわっ」とした夏空、湿気空でしたね。
東京から比べるとみんな勘違いしているんだけど、西日本って「西」じゃないんだよね。「南」なんですよ。生えている木も微妙に違うし、僕はやっぱり高知には「南国」という印象を持っています。
気象をやってる人間から見ても、昔は台風が直接ぶつかる場所といえば鹿児島か高知。波が荒くて、風が吹くときには吹く、男っぽい気象だと思いますね。
——高知の思い出はありますか?
初めて来たのは小学校の時。横浪三里でシオマテガイを掘ったのを覚えています。
大人になってからも旅番組で室戸岬から足摺岬まで回りましたし、四万十川で屋形船に乗って上流で泳いだこともあります。ただ、川遊びは海よりも急に流されたりして危ないから、この夏はみんな気をつけて遊んでほしいですね。
高知の「カツオ」は本当においしい。高知から冷凍のカツオのタタキをお取り寄せして家で食べていますよ。うちの奥さんが一品足りない時に重宝しています。
一番身近な大自然、「空」を見よう
——良純さんは普段から「空を見よう」と呼びかけていらっしゃいますね。
気象予報士としてお天気コーナーを担当していた時からのテーマなんです。皆さん、天気予報にはすごく興味があってよく見るんだけど、「空」そのものを見ないんですよ。
山や海に行くのは自然と親しむためですよね。でも、どんな海よりも広くて、どんな山よりも高くて、どこにでもある一番身近な大自然って「空」なんです。その楽しさや面白さに気づいてもらえたらうれしいですね。
——どのように空を楽しめばいいのでしょうか?
理屈はないです。見ればきれいだから。
例えば「四万十川を見ましょう」となると、みんな「あ、四万十川だ」って見るのかもしれないですよね。だけど、もっと単純なんです。
東京の空を見たって「こんなにきれいなの?」とハッとする瞬間がある。そこが気象予報士の僕のおすすめポイントですね。
兄弟で語り合った“石原家”の記憶
——去年、『石原家の兄弟』という本を兄弟4人で出版されました。
うちは4人兄弟で10歳年齢が違います。それぞれが60年も生きてくると、ものの見方も変わってきて、「(あの時)どう思ってた?」って語り合う、法事の直会(なおらい)みたいな本になりました。
うちの父親(石原慎太郎氏)はかなりユニークな人間だったけれど、亡くなった家族の思い出を「ああいう時、ああだったよね」と兄弟で話し合う時間って、どこの家族にとっても大事だと思うんです。「家族って面白いな」「兄弟ってこんなこと考えてるんだ」と、みんなが話し合うきっかけになればいいなと。
父が教えてくれた、インプットとアウトプット
——やはりコミュニケーションが大切ですね
結局、「話す」ってことだと思うんです。
うちの父親は政治家というより作家。作家って言葉なんだよね。
どんなにいいアイデアがあっても、言葉にしてちゃんとまとめてあげなければ人には伝わらない。話さなくなっちゃうと、いろんなことの断絶につながっていく。
基本は話すこと。単純に『おっ』だけでもいいんです。何にも言わないよりは『おっ』。そこからコミュニケーションは始まるんじゃないですか。
——お父さまから受けた教えや、影響を受けていることはありますか?
うちの親父に教育方針なんてないです。子供を教育する人じゃなかったからね(笑)。
何にも言う人じゃなかったし、何も教えてくれなかったけど、父親が亡くなった時に学んだことがあります。
それは、「人間が生きるということは、エネルギーを出し続けること」だということ。
エネルギーを出す、というのは、アウトプットです。
うちの父親はアウトプットが非常に強い人間でした。アウトプットするためには、物を見る、本を読む、人と会うといった「インプット」が必要不可欠です。
このやり取り(が大切と)学んだかな。
美顔器とジョギング――素顔の良純さん
——最近の趣味や日々の過ごし方について教えてください。
最近は通販で買った美顔器にハマってます(笑)。今日のインタビューの前にやろうと思ってたのに忘れちゃったよ。
あとはジョギングが趣味ですが、今の(猛暑になった)自然環境では無理して走らないようにしています。皆さんも気をつけてくださいね。
取材: 高知さんさんテレビ

