福岡県議会での質疑をめぐり、各会派から事前に通知された質問案を県職員が別の会派に提供する「横流し」について県が調査したところ、約2割にあたる28人が「提供したことがある」と回答したことがわかりました。
提供先はすべて自民党県議団でした。
また、複数の会派の質問案を県職員が議員に代わり作成していたこともわかりました。
質問案の横流しについて県が知事部局10部の現役幹部職員136人に対し匿名で調査したところ、「提供したことがある」と回答したのが28人で、知事部局の全10部にわたっていました。
提供先はすべて最大会派の自民党県議団で、そのきっかけは「前任者からの引き継ぎ」「円滑な議会運営のために自発的に」「上司からの指示」「会派からの要求」などと説明しているということです。
服部誠太郎知事は29日の会見で「議会制民主主義の根幹を揺るがす問題であり、執行部として深く反省しなければいけない」とした上で、「議会運営の円滑を図るという意図から行われたことかもしれないが、やってはならないことだ」と述べ、今後は提供を禁止する考えを明らかにしました。
また、背景については県の部課長会による政治資金パーティー券の組織的な購入問題も含め「長い時間の中で形成されてきた議員と職員の間の上下関係が大きく作用していると思う」と話しました。
さらに「知事も県職員時代に関与したり見聞きしたことはあるか」と問われた服部知事は、あるテーマについて他会派が質問する予定があるかをたずねられ、自身が把握する情報を伝えた記憶があると明かし、「これについては反省しなければならない」と述べました。
一方、本来は議員が作るべき議会の質問案を県職員が“代理”で作成したことがあるか調査した結果、現役幹部職員186人のうち半数を超える96人が「作成に関与したことがある」と回答しました。
作成先は自民党県議団や民主県政県議団、公明党、新政会のほか少数会派もあり、理由としては会派や議員からの依頼のほか、上司からの要求もあったということです。
服部知事は「これだけ常態化していることには驚いた。本当に反省しなければいけないこと」と述べました。
県は、職員が議会質問を作成する行為自体は地方公務員法などの法令には抵触しないとしていますが、執行部が質問を作成することで、議会を執行部自らがコントロールする「監視機能の形骸化」が生まれるおそれがあったとして、今後、県職員が質問の原稿を作成することを禁止するとしています。
