愛媛の“銀行員”テニス選手がアジアへ
「昔から知ってるのと、先輩後輩なく接してるから」
中川舜祐選手(26)がそう笑うと、隣の楠原悠介選手(28)も笑った。
法政大学の先輩・後輩。
2人の距離感は、コートの上では何よりも強力な武器になる。
愛媛に本拠を置く伊予銀行テニス部のペアが、今年9月から開催されるアジア最大のスポーツの祭典「アジア大会」に“日本代表”として初めて出場する。
注目すべきは、テニス日本代表12人のなかで、アマチュアとして選ばれたのが楠原・中川ペアのみという点だ。
実力だけで日の丸をつかみ取った2人の物語が始まる。
2年間で15勝以上、ランキング上位へ快進撃
一瞬一瞬に息をあわせ、お互いの強さを引き出しあう2人。
伊予銀行テニス部の楠原悠介選手(28)と中川舜祐選手(26)だ。
2026年9月から愛知県を中心に行われるアジア最大のスポーツの祭典「アジア大会」に日本代表として初めて出場する。
楠原悠介選手:
「ネットプレー、ストローク、お互い いいところが出るペア」
中川舜祐選手:
「パワー系とテクニック系みたいな」
2年前のペア結成以来快進撃を続け、大会での優勝回数は実に15回以上。
今年は世界トップへの登竜門であるチャレンジャー大会でも優勝を果たし、現在ダブルスの日本ランキングでは中川選手は5位、楠原選手は6位と上位につけている。

2人の役割分担は明確
相手の強みってある?
楠原選手:
「(Q.中川選手の強みとは?)ストロークが何よりいいところなので、ストロークで(ゲームを)作って僕が前衛で決めるところが中川選手の強み」
中川選手:
「(Q.楠原選手の強みとは?)ネットプレーがすごい。絶対相手が取れないところに打つ外に、追い出す角度のあるボレーがしっかり打てる」
アジア大会に出場するテニスの日本代表12人のうち、楠原選手と中川選手のペアのみがアマチュアから選ばれ、実力で日の丸を勝ち取った。

午前は融資係、そして午後はテニスコートへ
練習前、2人の姿は所属先の「銀行」にあった。
午前中は銀行員として働いていて、テニス選手との「二足のわらじ」。ちなみに2人とも「融資係」の担当だ。
真剣な表情でパソコンに向き合いながら、お客さんにはにこやかな笑顔!
法人先との融資の審査や顧客対応と、プレー同様、全力で取り組んでいる。
楠原選手:
「(当初は)両立できるかなというところあったが、支店の方も優しく温かく見守ってくださるし、仕事の面は助けられている」
中川選手:
「業務のことで覚えることもたくさんあるので大変ですけど、遠征の移動の時、飛行機の中とかで勉強しようとはしています。できてるかはわからないけど」

法政大からつながる「絆」が最大の武器
銀行での勤務を終えた午後はテニスコートへ。
炎天下の中、大会本番に向け、2人は試合形式を中心に連携を確認し合う。
中川選手:
「大学のときからの付き合いなので」
実は2人は同じ法政大学の先輩・後輩の間柄だ。
技術だけでなく長い時間をかけて築き上げた「絆」も大きな武器となっている。
楠原選手:
「昔から知ってるのと、先輩後輩なく接してるから、プレーでもコミュニケーション取れるので、そういった部分はいいところ」
中川選手:
「敬語とか忘れちゃうくらいほとんど話してない。すみません」

絆を力に愛媛から大きく羽ばたきます
二足のわらじで初めて挑むアジアの大舞台。
絆を力に愛媛から大きく羽ばたく。
楠原選手:
「アマチュア代表として、伊予銀行代表として、日本代表として、金メダルを獲得できるようにがんばります」
中川選手:
「緊張もすると思うが、まずは自分たちのベストを尽くして、メダル獲得できるようにがんばります」
2人が出場するテニス競技は、名古屋市で9月27日から行われる。


