夏本番を迎え、鶴岡市の湯野浜海水浴場で唯一営業している“海の家”が多くの海水浴客でにぎわいを見せている。その一方で、食材や燃料費などの高騰で経営は厳しさを増している側面があるという。物価高の中でも夏の風景を守ろうと奮闘する現場を取材した。
3連休最終日の「海の日」。
鶴岡市の湯野浜海水浴場には、県の内外から訪れた多くの家族連れが思い思いに夏を満喫していた。
海水浴客の腹を満たすのは、浜辺で唯一営業を続けている海の家「さかえや」。
「さかえや」は7月18日にオープン。
焼きそばや唐揚げ・かき氷など、求める客が続々と訪れる。
(客)
「サクサク!」
「(Q.海の家の焼きそばは?)うまいね~、うまい!」
「さかえや」の名物は特製のだしでスープを作るラーメン、イカ焼きも大人気の商品。
メニューは火を使うものがほとんどで、厨房の暑さは過酷。
しかし2026年の最大の敵は…。
(さかえや・菅原律子さん)
「やっぱり物価高が一番だと思う。値上がりは全部。言ったらキリがない、全部だから」
食用油や肉・野菜などの食材に加え、プラスチック容器などの資材・ガス代なども相次いで値上がりしている。
そのため「さかえや」では、2025年にほぼ全てのメニューを50円~100円値上げした。
コストを考えるとさらに値上げしたい気持ちがあるが、少しでもリーズナブルに海の家を楽しんでほしいと思い、価格を据え置くことにした。
(さかえや・菅原律子さん)
「それ以上、値段を上げるとお客が買うのを控えてしまう。その分いっぱいお客に来てほしいし期待している」
(利用者)
「コンビニでもおにぎりなど値上がりしている中、頑張ってもらってうれしく思う」
2025年に値上げした分だけでは物価が上昇した分を補いきれず、利益は年々減るばかり。
厳しい経営を強いられている。
(さかえや・菅原律子さん)
「食材など無駄にしないよう省いて買わないようにしている。この1軒を絶やしてはならないという思いで頑張って続けていきたい」
夏の風物詩にも押し寄せる物価高の波。
湯野浜唯一の海の家は、この夏も変わらない浜辺のにぎわいを支え続けている。
