8月にお盆休みを取る方も多いと思うが、こういった期間に発生する「保育」の課題をご存じだろうか。福島県郡山市では課題解決のために県内初の取り組みを実施する。
■複数の保育園で共同保育を
エムポリアム並木保育園・國井隆介園長:「保育士の休みのとりづらさや保育士のストレスの増大などが保育現場の疲弊を生み」
郡山市の保育園協会が7月21日発表したのは、複数の保育園が垣根を越えて協力する「共同保育」。県内初、全国でもめずらしいこの取り組みの背景には、保育が抱える大きな課題があった。
■保育現場の労働環境
平日の昼すぎ、園児たちがすやすやと眠る中、保育士たちは保護者へと連絡するための記録作業に追われていた。
エムポリアム並木保育園の保育士は「午睡(園児の昼寝)確認しながら、同じ部屋で作業する形になっています」という。こちらでは教材づくりも。「大きいものを作るのは、お昼寝の時間が多いですかね」と話す。
子どもたちが起きると、おやつの準備に追われるなど大忙しだ。
エムポリアム並木保育園の國井隆介園長は「有給消化も十分できない施設さんも聞きますし(自分の)子どもが具合悪くなったってことで、帰りたくても帰れないっていう困った状況もあちらこちらで出てきているのも事実なので」と話す。
■国の配置基準も「休みが取れない」要因に
一方で、「休みが取れない」要因は平日以外にも。国は保育士の配置基準をルールとして定めているが、お盆や年末年始で預かる子どもが減っても1つの園に最低2人の保育士が必要であるため休暇は限定的。そこで土曜日やお盆などは子どもたちを1箇所に集めて保育士を適切に休ませるのが「共同保育」だ。
■「仕事量の多さ」が離職に
福島県が離職した保育士にアンケートを行ったところ、半数近くが離職の理由として「仕事量の多さ」をあげ、「勤務体制への不満」も3割に迫るなど待遇改善は急務。保育士を十分に確保し、質の良い保育にもつなげたいねらいだ。
エムポリアム並木保育園の國井園長は「これを行うことで、土曜日出勤する保育士の数を減らすことができ、それが色んな意味で休みを生み、保育士のストレスを軽減できるのではないかと考えております」と話した。
■9月から先行で共同保育
9月から4つの施設が先行で共同保育を始めるが、それぞれの園で2~3人の保育士が休暇が取れる試算だということ。施設は1つにまとまるが、それぞれの園から保育士が派遣されアレルギーの情報などが共有される。
一方で保護者からは、いつもと違う環境での保育に不安の声もあがっているということで、それをいかに払拭できるかも課題となりそうだ。
