クレジットカードの決済代行会社『全東信』が破産した影響が新潟県内でも広がっている。売上金が未回収となっている飲食店では泣き寝入りせざるを得ない状況に悲鳴を上げている。
『全東信』破産の影響 新潟県内にも
新潟市中央区の古町地区に店を構えるすし店。現在、支払いにクレジットカードが使えない状態となっていた。
栢森貴史店主は「あそこの店は、とりあえずしばらくカード使えないんだなと足が遠のくのが怖い」と話す。
店に大きな影響を与えているのが、クレジットカード決済代行会社『全東信』の破産だ。

全東信は店とカード会社の間に入り、客が店でクレジットカードで支払った際に、カード会社が後から店に支払う売上金を立て替えることで店が早く代金を受け取れるようにするサービスを展開していた。
売上金“40~50万円”支払われず
全東信の加盟店は2018年時点で約20万店あり、県内でも多くの店が契約していたとみられるが、7月6日、総額約1250億円の負債を抱え、破産手続きの開始決定を受けた。
栢森さんは「そのあと2~3日してから、いわゆる倒産という形の書類は届いたが、事後報告みたい。たった1枚だけ」と声を落とす。
20年以上全東信との契約を続けてきた店では、7月はじめ分のクレジットカード決済による売上金40万~50万円が支払われておらず、泣き寝入りの状態だという。
県内ではこのほかにも全東信と取引をしていた大光銀行が全東信への貸出金15億円について、取立不能または取立遅延のおそれが生じたとするなど影響が広がっている。
弁護士に聞く“今後の対応”
アディーレ法律事務所の長井健一弁護士は、契約していた店などが代金をすべて回収できる可能性は低いとした上で今後の対応の注意点を指摘する。
「多くの場合配当があったりしても債権額の0~5%程度というところ。もうほとんど返ってこないことが通常。その後、裁判所のほうから債権の届出書類が送られてくる。そこにしっかり記載をして、返送して、自分の債権を破産手続きの中にまず載せるということは重要。うまく配当が出るのであれば、そこに載った人から順番に配当が来るので、それが手続き上は必要なことになる」
中小企業などの資金繰りへの不安の声も上がる全東信の破産。
政府は日本政策金融公庫などが行うセーフティネット貸し付けの要件を緩和するなど支援策を講じるほか、県内でも県信用保証協会などが特別相談窓口を設置し、資金繰りや経営に関する相談を受け付けている。

