去年、最低賃金が985円から1050円に引き上げられた新潟県内。この最低賃金の改定について話し合う26年度1回目の審議会が新潟市で開かれた。物価上昇が続く中、最低賃金の引き上げ議論はどうなるのか…

■最低賃金1050円に引き上げも…物価上昇のペース速く

新潟労働局の諮問を受け、県内の最低賃金の改定について話し合う新潟地方最低賃金審議会。

有識者など13人の委員が出席した会議では、新潟労働局が審議会に対して県内の経済状況に合わせた審議を求めた。

新潟労働局黒部恭志局長は「最低賃金については昨今、社会的関心が非常に高く、この時期になると、様々なことが話される状況にある」と挨拶。

去年、最低賃金が985円から1050円に引き上げられた県内。

高卒初任給が男女ともに過去最高額となった一方、県内の26年3月の実質賃金指数は去年の同じ月から2.1%のマイナスとなるなど、物価上昇のペースが賃金の上昇を上回る状況となっている。

■「実情に見合った賃上げを」

また、この日は県内の菓子製造会社で6月に行われた視察の結果も報告され、従業員から「物価が下がらなければ実質的な改善にはつながらない」といった意見が多くあがったという。

新潟地方最低賃金審議会の長谷川雪子会長は「新潟の実情に照らし合わせて適切な法の3要素に基づいたと説明できる賃上げを議論してまいりたい」と意気込んだ。

審議会は今後、中央最低賃金審議会が示す各都道府県の目安となる最低賃金額をもとに議論を進める方針だ。

■新潟県内の景気「持ち直している」

一方で、日本銀行・新潟支店は新潟県内の景気について「原材料高の影響を受けつつも持ち直している」との基調判断を示した。

日本銀行新潟支店の吉村研太郎支店長は「原油やナフサなどの石油関連商品の代替調達もあって現時点で全体の生産等を大きく下押しする動きは見られていないが、調達コスト上昇による影響や先行きの調達環境を不安視する声が聞かれている」と説明。

■業況判断指数 2期ぶりに改善

また、6月の短期経済観測調査・いわゆる『日銀短観』では企業の景況感を示す業況判断指数が2期ぶりに改善したと発表した。

吉村支店長は「改善の背景としては、製造業ではAI関連需要が高まっていて、受注が好調である企業が多く、非製造業を中心に値上げにより売り上げや収益が改善しているという話も聞かれている」とした。

中東情勢の悪化により原材料費が高騰する中、「価格転嫁できず収益が悪化した」「価格転嫁を行ったところ販売数量が減少した」といった声もあがっていることから、日銀新潟支店は引き続き、中東情勢を注視する必要があるとしている。

NST新潟総合テレビ
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