大阪市中央区に本社を置く全東信が、2026年7月6日付で大阪地方裁判所に準自己破産を申請し、同日破産手続きの開始決定を受けました。これを受けて、取引をしていた新潟県の大光銀行は貸出金15億円について、取立不能または取立遅延のおそれが生じたと発表しました。
民間の信用調査会社・帝国データバンクによりますと、全東信は2006年9月に設立され、飲食店を中心としたクレジットカード加盟店に対して、クレジットカード会社に先行して売上代金を入金する「全東信決済システム」を提供していました。東京、神奈川、大阪、九州などを中心に事業を展開し、2020年3月期には年収入高が約80億円に達していました。
しかし、2020年以降は新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言などの影響で加盟店である飲食店が時短・休業を余儀なくされ、2021年3月期の年収入高は約50億円にまで減少。その後も感染症の影響が続き、2期連続で営業損益段階から大幅な赤字を計上しました。
2024年1月には、加盟店契約の審査が通らない飲食店の契約を他人名義で締結したとして社員らが逮捕され、会社も組織犯罪処罰法違反の疑いで書類送検されました。これ以降、信用不安が表面化して資金調達にも支障を来し、事業継続を断念した形です。
申請時の負債は金融機関からの借入金を中心に約1151億6400万円とされています。
取引先に全東信を持つ新潟県の大光銀行は7日、同社への貸出金15億円について取立不能または取立遅延のおそれが生じたと発表しました。同行は、担保・引当金等で保全されていない15億円全額を2027年3月期第1四半期に引当処理する方針としています。なお、2027年3月期の業績予想に変更はないとしています。
