ジョー・バイデン氏が当選を確実にした2020年アメリカ大統領選挙。
トランプ大統領は敗北を認めていないが、バイデン氏は、主要閣僚の構想を練るなど、新政権発足に向けた準備を進めている。
そのような中で、著名人のラバーマスクを製造している玩具メーカーの株式会社オガワスタジオ(さいたま市)では、アメリカ大統領選挙の盛り上がりに合わせ、既に「次期大統領」のバイデン氏のマスクも作っている。
それがこちら。


キリッとした瞳と口角が上がった口元、目尻のシワまで細かく再現されたバイデン氏を模したこのマスクは、頭からすっぽり被れば、誰でもバイデン氏になれるというが、若干特徴をとらえづらい顔の印象もある。
このマスク「癒しのバイデン」は2400円(税抜き)で、オガワスタジオの販売サイトや雑貨店などでも購入が可能だ。
もちろん、バイデン氏と競ったドナルド・トランプ大統領を模したマスク「Mr.トランプ」も2400円(同)で販売されている。こちらはキャラが立っていることもあり、目や表情など、しっかりと特徴をとらえている。


こうなると気になってくるのが、このマスクの売れ行きの最新情勢…。
アメリカ大統領選挙ではバイデン氏が勝利を確実にしたが、“マスク対決”ではどうなのだろうか? パーティーグッズとしてキャラの濃さでは分が悪いが、4年前のトランプ大統領誕生時と比べてみても売れ行きはどうなのか?
マスクの作り方や実際の売れ行きなどをオガワスタジオ・管理部の高橋航基さんに話を聞いた。
目尻、口周りのバランスで優しいイメージを
ーーそもそもマスクはどうやって作っているの?
弊社のラバーマスク製造工程は(1)粘土造形・石膏型どり、(2)石膏型によるゴム成型、(3)ラバーマスク表面研磨、(4)塗装、(5)仕上げ(目・眉・口の筆塗)・パッケージ、となります。
ーー「癒しのバイデン」のこだわりの部分は?
本人に似せるうえで特徴を捉えるのに苦労しましたが、目尻、口周りのバランスの部分を意識して製作しました。

ーー仕上がり具合をどう思っている?
本人の優しいイメージとうまく合致していると思います。
「癒しのバイデン」マスクは2020年9月中旬から生産を開始し、10月中旬に発売。前回のアメリカ大統領選挙の際もトランプ氏とヒラリー・クリントン氏のマスクを製造したとのことで、今回も選挙に合わせ、“バイデン”マスクを製造することに至ったという。
ちなみに、商品名の“癒し”というのは、バイデン氏が訴えるキーワードの一つの“対話と癒し”からだそう。
現状はバイデン氏が売り上げも勝利
ーー「癒しのバイデン」マスク、現在の売れ行きは?
10月末時点で約1000個出荷。今年中に2000個以上の出荷を目指して製造中です。
ーートランプ氏とバイデン氏では、どちらが人気?
11月以降はバイデン氏の方が注文は多い状況です。トランプ氏との差は、11月9日以降(バイデン氏ほぼ確定の報道以降)は約2倍。トランプ氏のマスクも駆け込み需要(?)で注文が入っております。

ーー前回のアメリカ大統領選挙の際の売り上げとの違いは?
前回のトランプ氏当選時は月6000個程度出荷しておりました。前回のトランプ氏と今回のバイデン氏で売り上げ個数に差があるのは、コロナの影響もありますが、“新大統領確定”という状況になっていないことも大きいと感じています。
今年はコロナの影響もあり、出荷数量は少ない状況ですが、今後のバイデン氏の活躍を応援していきます。
ーー現在の売れ行きに対してはどう思う?
現在、コロナの影響により、イベント・パーティー・宴会等、弊社商品の使う機会が減ってしまっている状況です。コロナ対策として密を避けるために、イベント、パーティー、宴会等が中止・延期されるのは当然のことだと思います。
ただ、被ってもらう場面を明るくするお手伝いが出来るアイテムだと思いますので、引き続き手に取って頂いた方に楽しい、面白いと思って頂ける商品を作って参ります。
ーー「癒しのバイデン」をどのように使ってもらいたい?
使って頂く場面で、笑顔と楽しい雰囲気を作るお手伝いが出来ればとても嬉しいです。

実際の大統領選の結果と同様、現状はマスクでの売り上げもバイデン氏が勝利を手にしていた。ただ、なかなか確定しない現状やコロナ禍でこういったマスクを使う機会が減っていることから今のところ4年前ほどのインパクトはないようだ。
これからバイデン氏が活躍し、盛り上がるパーティーグッズとなることを期待したい。
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