FIFAワールドカップ2026でグループステージ敗退に終わった韓国。今大会で代表を指揮したホン・ミョンボ前監督に対し批判が集中している。そんな中、帰国後、早々に再び出国するホン前監督を韓国メディアが直撃した。

国民の怒りが収まらない背景には、期待されながらグループステージ敗退に終わったW杯の結果だけではない、韓国社会への“怒り”もあるようだ。

異例の批判 特別監査実施

怒りのきっかけとなったのは、W杯で韓国がグループステージで敗退したことだった。
グループAは“楽な組”を意味する“蜂蜜組”と呼ばれ、優勝候補不在のグループだったが、韓国は第3戦で南アフリカに0-1で破れ、決勝トーナメントに進出できなかった。

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ホン・ミョンボ前監督はすぐに辞任を表明したが、国民の怒りは収まらず、ホン前監督への批判は加速。W杯から帰国した際にはサポーターから「消えろ」「出て行け」と空港に怒号が響き渡った。さらにイ・ジェミョン大統領も「無能な指揮官」と批判する、異例の事態に発展した。

こうした批判は監督のみならず、サッカー協会へも拡大。韓国のスポーツなどを統括する政府機関が、監督選任の経緯やサッカー協会の運営に問題がなかったかを調査するため、国会で聴聞会の開催を近く検討すると韓国メディアが報じた。証人として呼ばれるのは、ホン前監督や辞表を提出したサッカー協会の会長らとみられている。

ホン前監督「いつか話す」「内紛はない」

こうした中、先週2日、帰国したばかりのホン前監督が再び出国するため空港に現れた様子をカメラが捉えた。

韓国メディアの直撃に、「話したいことはありますが、いつか話します」と言葉を濁らせたホン前監督。グループステージ敗退の原因の一つとして取り沙汰されている選手団の内紛問題について聞かれると、「選手たちに内紛はありませんでした。前も言ったように全体的な内紛もありません」と説明した。そして、W杯グループステージ敗退に関する国会の聴聞会への出席については「わからないです。私の帰国日はどうなるかわからないからここまでにしてください」と答えた。

ホン前監督はロサンゼルスで休息を取ると報じられている。

「身内びいき」批判根強く 韓国特有の事情も

国民の激しい怒りがホン前監督に向けられた背景にはどういったことがあるのか。

韓国国内で批判が集中しているのが、監督人事の経緯だ。2024年の監督選任にあたり、サッカー協会のチョン会長が同じ大学出身のホン前監督を優遇したのではと「身内びいき」の批判が根強くあった。このプロセスの不透明さに国民の不満がくすぶっていたのだ。

また、こうした怒りの背景には、韓国特有の事情も関係しているという。FNNソウル支局の濱田洋平記者は、韓国は受験や就職など厳しい競争社会であるゆえに「ルールは公平であるべき」との意識が非常に強いと指摘。選考過程が不透明だったという批判が以前からあり、W杯で結果が出せなかったことで、「やはり人事が間違っていた」という国民の不満が一気に噴き出したとみている。
(「イット!」7月6日放送より)

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