アメリカとイランが戦闘終結に向けた覚書に署名し対面協議が始まりました。
宮城県内に住むイラン出身者は「前向きな一歩ではあるが本当に重要なのはそれが地域の安定と平和につながることだ」と話します。

仙台市太白区にある「ペルシャじゅうたん」の輸入販売店。
店主のアリレザハシェミさん(55)はイラン出身です。
1999年にイランで結婚しその6年後から、妻のふるさと仙台で暮らしています。

今回の覚書の署名を前向きな一歩であるとしながらも次のように捉えています。

イラン出身 アリレザハシェミさん(55)
「前向きな一歩と受け止めている。ただ現時点では、覚書の内容が全て公表されているわけではなく、明らかになっている項目も限られているので、現段階で評価を下すのは簡単ではない」

ハシェミさんはアメリカのイラン攻撃後、首都テヘランで暮らす母親(78)や弟(52)と連絡が取れなくなっていましたが、5月末、およそ90日ぶりに無事を確認でき、今は毎日のように声を聞けるようになったとということです。

一方でペルシャじゅうたんの輸入には大きな影響が出ています。
海上輸送が停止して通常の物流ルートが利用できず、近隣諸国を経由した航空輸送に切り替えたため、費用がおよそ4倍になり、輸送期間も長くなったといいます。
そうした現状も踏まえハシェミさんは今後、地域に安定と平和が訪れることを願っていると話します。

イラン出身 アリレザハシェミさん(55)
「本当に重要なのは署名そのものではなく今後どのように実行されるかだと思う。地域の安定と平和につながることを期待している」


経済への影響は…。

七十七リサーチ&コンサルティング 田口庸友首席エコノミスト
「ひと頃だと例えば1バレル100ドルの水準がずっと続くことが想定されていて、そうなってくると国内もマイナス成長になるくらいのインパクト、インフレインパクトがあると言われていたのが回避された。言ってみれば最悪の事態が今回の合意によって回避されたということで、物価面でも頭打ちになるということは言えると思う」

一方、一連の中東情勢の影響が、本格的に物価に反映されるのはこれからで、今後さらに高騰すると予測します。

七十七リサーチ&コンサルティング 田口庸友首席エコノミスト
「3月以降の物価上昇がタイムラグがあって、今これから価格転嫁されてくる。今ナフサ由来の製品、これの値上げが進んで、年内いっぱいは価格転嫁の動きが続く」

民間の調査会社「帝国データバンク」が、国内の主な食品メーカー・195社を対象に行った調査によりますと、7月は2000品目を超える食品・飲料が値上がりする見通しです。

また、ガソリン価格は中東情勢が緊迫化する前の水準に戻ることは考えにくいと分析。政府の補助金の動向次第では、価格が上がる可能性もあるということです。

七十七リサーチ&コンサルティング 田口庸友首席エコノミスト
「ガソリンの販売のコスト、人件費と輸送費も徐々に上がっているので、急激には下がらないのではと思います。ガソリンは政府でリットル170円に抑える政策を取っていて、予算の関係もあってずっと続けることは難しいということが言われているので、徐々に上がっていく可能性がある」

田口さんは、個人レベルでは投資や副業などによって収入を増やしていく試みが必要と提言します。

七十七リサーチ&コンサルティング 田口庸友首席エコノミスト
「本格的な物価上昇、インフレも5年目に突入していて、家計でできることはもうほぼやり尽くしているのではないかなと。家計の収入を増やしていくような、いわば攻めの対策をあわせて取っていく。それでないと家計も防戦一方では立ち行かなくなってくるのかなと思う」

仙台放送
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