福島第一原子力発電所では6月20日午後0時3分、2026年度2回目(通算20回目)の処理水の海洋放出が完了した。6月1日に開始された今回の放出では20日間で7,927t(タンク約8基分)の処理水が海水で薄められて海に放出された。想定トリチウム総量は約1.3兆ベクレル。

福島第一原発1号機から3号機の原子炉の中には、事故で溶け落ちた核燃料が固まった“燃料デブリ”が存在する。“処理水”はこの燃料デブリなどに地下水や雨水などが触れることで発生する“汚染水”から大部分の放射性物質を取り除いたもの。海洋放出は2023年8月に開始され、今回の放出も合わせると約15万7,000t(タンク約157基分)の処理水が放出されたことになる。

今回の放出は、2回の“中断”により計画よりも1日遅れての完了となった。
6月10日には、処理水放出の異常を知らせる警報が発生し放出が自動停止。東京電力は、処理水をためているタンクから放出に至るまでの移送経路にある電動弁に不具合があった可能性が高いとし、電動弁一式を交換することで約24時間後に放出を再開した。
また、6月13日にも警報の発生により放出を停止。この時刻には送電線が2回線同時に瞬間停止していたといい、これがポンプ流量の低下を引き起こして警報に至った可能性があるという。同時間帯には発電所周辺で雷雨が発生していた。放出は5時間半後に再開されている。
合わせて約30時間の“中断”を挟んだが、この間も含め、処理水の漏えいなど周辺環境に影響を及ぼすトラブルの発生はないという。


処理水の放出は、敷地を圧迫する1000基あまりのタンクを減らし、廃炉のためのスペースを開けることが大きな目的のひとつ。2026年6月4日の時点で、処理水等の貯蔵量は放出開始前から約7%減少している。貯蔵されている水の中には処理水放出の基準を満たす前の“処理途上水”も含まれている。

国と東京電力が掲げる第一原発の廃炉完了は2051年。
タンク内のトリチウムがゼロになるのも2051年とされている。

福島テレビ
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