食卓になじみが深い、練り物。
中東情勢の影響が及び、かまぼこ協会が緊急声明を出す事態に。

都内の商店街にあるお店のショーケースに並ぶのは、さつま揚げやごぼう天などの練り物です。

今が旬のナスを使った「なす天」の他、店の一番人気「あさり天」も並んでいました。

創業から60年以上続くこの店は作りたて、揚げたての一品が買えると評判。
長年、生の魚を加工して練り物を作っていましたが、現在は変わってきているといいます。

愛川屋蒲鉾店・宮下聖子さん:
生の魚とすり身を掛け合わせたりして、毎日味を見ながらやっている。

使用している、すり身は「スケトウダラ」。
この「スケトウダラ」に今、ある異変が起きているといいます。

愛川屋蒲鉾店・宮下さんは「(生の)スケトウダラとかが入ってこなくなってきている。すり身だと30%くらい上がってる」と話します。

練り物の主な原料として使われているスケトウダラのすり身は、漁船の燃料高騰や円安が進み、値上がりが続いています。

貿易統計から算出した4月の価格は、2年前と比べて3割ほど上昇していました。

こうした状況を受け6月1日には、こんなことも。
練り物を扱う団体が「現在の水産練り製品を取り巻く供給環境について、極めて深刻な状況にあることをお知らせいたします」といった緊急声明を発出する事態に。

声明を出した団体に話を聞きました。

日本かまぼこ協会・松本洋一事務理事:
(日本に来るスケトウダラの冷凍すり身)アメリカとロシアから来るのが半分、残り半分がインドとか東南アジアから来る。(中東情勢悪化により)原油がないため漁に行けない。ちくわやカニカマ、はんぺんとか(練り物は)割合買いやすい価格帯。値段があがっていくと買い控えにつながるんじゃないか。

相次ぐ物価高の中での材料費値上げに、取材をした店からも切実な声が聞かれました。

愛川屋蒲鉾店・宮下聖子さん:
油(の値段)が上がったり、砂糖もなんでもみんな上がってる。全部値段に反映できないので、ちょっとつらい。(Q.値上げせずに)なんとか続けていければ一番いい。