12月並みの寒さのところが多くなっている日本列島ですが、気象衛星が捉えたのは日本の西に現れた“謎の渦”。この渦の正体はいったい何なのでしょうか? 

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気象衛星が捉えた“謎の渦”の正体は?

11月9日の気象衛星が捉えていたのは、九州の西の海上に浮かぶ無数の“謎の渦”です。

近づいてみるとハートマークのようにも見えるこの渦には、れっきとした名前があります。「カルマン渦」と呼ばれる雲なのです。

寒さの到来を知らせるとも言われていますが、一体なぜ、このように渦巻いた形になるのでしょうか? 

ポイントは渦の北側にある韓国の済州島(チェジュとう)です。

済州島の北側から吹いた冷たい風が山にぶつかります。すると、風は山を両脇から回りこむ形になり、一度分かれます。

この分かれた風が済州島を抜け再び合流する際に、淀むように雲の渦ができているのです。

この「カルマン渦」は列島でしばらく寒さが続くサインになるのですが、このまま寒さが続く?と思いきや、事態はそう単純ではなさそうです。

日本周辺に「2つの渦」で寒暖差が大きくなる!?

その理由は、日本の南の海上にできている“もう一つの渦”の存在です。

その正体は、台風22号。2020年は台風の発生が少ない印象でしたが、平年、発生する台風の個数は25個なので、南の海上はまだ夏で結構発生していたことになります。

台風22号の進路を見てみると、日本に上陸することはなさそうです。

しかし、台風が南側にあるということは、南の海上に暖かい空気が流れ込んでいるという事。

つまり、今は非常に冷え込んでいる日本列島ですが、台風が北上するにつれて暖かい空気が日本の近くまで入ってくることになり、気温の上昇に繋がります。

最高気温を見てみると、11月13日の金曜日以降、20℃を超えてくる予想。このまま冬に突入かと思いきや、台風22号によって、全国的に平年より最高気温が高くなりそうです。

日本の周辺にできた“2つの渦”がもたらす寒暖差。体調管理には十分お気をつけください。

「#あまダネ」きょうの一枚は…

視聴者の方から届いたのは埼玉県秩父市にある三峯神社で撮影された「雲海」の映像と写真。水墨画のような美しい景色が広がっています。「朝霧は晴れる」ということわざがありますが、雲海や霧が出ると“晴れのサイン”と言われています。

あまダネ!では、みなさんからこうした『季節の絶景動画や写真』のほか『不思議な現象を捉えた写真』『お天気のギモン』などを募集しています!公式ツイッターで「#あまダネ」をつけて投稿頂くか、公式HPまでお寄せください。

(とくダネ!『あまダネ!』11月11日放送)

とくダネ!
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