17日、お昼過ぎの東京・日本橋。
ビルの狭間にたたずむ、小さな神社にできた大行列。
そして、この大行列は、交差点を曲がった先道の反対側にも続いています。

ここは都内の最強パワースポットとして知られ、強運厄よけの神様と称される小網神社です。

ライブのチケット当選祈願や、推しのアーティストの活躍を願う人などが集まる推し活の聖地として、境内は連日参拝客であふれかえっています。

ところが今、あまりの人気故、小網神社が頭を悩ます事態が。

神社の公式SNSでは「最近、当神社の名前や御利益を語り、パワーストーンなどの商品の販売行為が見受けられます。小網神社ではコラボレーション・タイアップ・ノベルティ商品の販売には一切参画をしておりません」と、小網神社の名前を勝手に使い、ご利益などをうたった商品が販売されているとの注意喚起です。

そこで大手ネット通販サイトを検索してみると、小網神社の名前を使った開運グッズなどの商品が数多く販売されていたことが分かりました。

そのうちの1つが、“小網神社の御神塩”を使ったとする開運グッズ。
値段は1つ2300円ほどで、商品のプロモーション映像には小網神社の境内の写真なども使われていました。

ところが、この商品について小網神社・服部匡記宮司は「私どもは一切、一般企業も含めてタイアップ企画は全てお断りしている。こういうことはやめていただきたいと思っている」と話します。

無許可の商品だとして神社の関与を否定しました。

実際に小網神社では希望者に、清めの塩として御神塩を有料で授与。

御神塩は1つ100円。
食用のものもあり、こちらは1200円で授与しています。

無断でこの神塩を使った開運グッズが販売されていた事実について、服部宮司は「私どもは(謝礼を)初穂料といいますが、初穂料よりも上乗せした形でお分かちするのは神様に対するぼうとく。ないがしろにした形になると思います」と語りました。

ご利益を無断転用する形となった小網神社の偽コラボ商品。

参拝客からも批判の声が上がりますが、商品紹介のページをよく見ると「なお、本商品は小網神社の公式商品ではなく、販売・監修等は受けておりませんので、あらかじめご了承ください」と記載が。

小網神社の公式商品ではないことを明記していました。

しかし、弁護士は商品の販売方法に問題点があり、罪に問われる可能性があると指摘します。

橋下綜合法律事務所・溝上宏司弁護士:
「オフィシャルなものではない」という記載は確かにありますが、一番目立つ大きな文字で「小網神社」「御神塩」と書いてあるので、他人のブランド力・商品の誘因力を無償で利用して、通常得るべきでないような経済的な利益を得ようという、そういう行為を不正競争として禁止するのが「不正競争防止法」です。

「不正競争防止法」違反に問われ、5年以下の拘禁刑もしくは500万円以下の罰金が科せられる可能性があるといいます。

さらに、もしも塩が小網神社のものでなかった場合、詐欺罪にも問われる可能性も。

そこで、取材班が開運グッズの販売業者を直撃すると、担当者が取材に応じました。

神社側が注意喚起を行っているのは知らなかったとしたうえで、「塩は確かに小網神社のものを使っている。他の会社が塩を使った商品を販売していたのでまねをした」などと説明。

そして、この取材直後、実際に業者から小網神社に連絡が入ったということで、そのやり取りの内容について服部宮司は「『神社の関係がないことをもう少し強調したら出品していいか』というような話があったが、そういうことではなく、『出品自体を少し配慮していただけないか』とこちらで申し上げた。訴えたりはあまりしたくない。実際、結構な売り上げがあったということもご報告いただいてるから、散々もうけた後っていうことでなりかねないって気もしないでもない」と話しました。