高市総理大臣は10日、来日中のマレーシアのアンワル首相と総理官邸で会談し、海上自衛隊とマレーシア海軍の共同訓練などによる防衛能力強化支援の継続や、海上保安当局間の協力について合意した。また、中東情勢を踏まえ、エネルギー安全保障面での協力を強化する方針でも一致した。
高市総理は会談後の共同記者発表で、「日本とマレーシアは、包括的戦略的パートナーとして、幅広い分野で協力を進展させている。基本的価値や原則を共有するマレーシアとの連携は、進化した自由で開かれたインド太平洋=FOIPの実現にとって極めて重要だ。本日の会談では、2027年の外交関係樹立70周年も見据えて、東方政策を通じて育まれてきた両国の絆を双方向で進化させる決意を確認できた」と述べた。
その上で「安全保障分野では特に、海洋安全保障における連携の重要性を共有した。海上自衛隊とマレーシア海軍による共同訓練やOSAを通じた能力強化支援を継続することで一致した。また、海上保安当局間の協力文書への署名も行われた。この文書に基づき、共同訓練などシーレーンを共有する日・マレーシアの海洋分野での協力がさらに深まることを期待する」と強調した。
さらに「マレーシアは貿易投資の面でも、日本にとって重要なパートナーだ」と指摘し、「両国の成長戦略に基づく官民での協力関係を一層推進していく」と述べた。
また高市総理は、中東情勢などによりエネルギーに関する国際的な不確実性が高まっていることを踏まえ、「日本にとって安定的なLNG供給国であるマレーシアとの協力は一層重要だ。首脳会談では、パワーアジアのもと、LNGや肥料原料を含む、エネルギー・資源の安全保障を実現していくことで一致した」と述べた。
重要鉱物のサプライチェーン強靱化についても、「同志国やADB、世界銀行などとも連携しながら、両国間で具体的な協力をさらに深めていくことを確認した。こうした成果を踏まえて、エネルギー安全保障およびエネルギー移行の協力に関する文書や重要鉱物の資源循環等の協力に関する文書が交わされたことを大変嬉しく思う」と成果をアピールした。
そして「国際情勢が一層厳しさを増す中、こうした取り組みは、いずれも進化したFOIPのもと、日・マレーシア、さらには地域の自立性、強靱性を高めるものと確信をしている。今回の首脳会談を機に、さらに両国間の絆を深め、包括的戦略的パートナーシップをより強固なものとしていく」と強調した。