ごみや騒音などのトラブルが後を絶たない民泊。
民泊の数が全国トップの東京・新宿では、行政による民泊パトロールが始まっています。

今回、FNNは民泊パトロールにメディアとして初めて密着取材を行いました。
ルールを守らない民泊運営会社に直撃取材すると、返ってきたのは驚きの答えでした。

東京・新宿区の住宅街を歩く区の職員たち。

一体何をしているのかというと、新宿区で4月から始まったばかりの“民泊パトロール”です。

新宿区保健所衛生課・寺田係長:
(条例で)月曜日の正午~金曜日の正午は(客を)泊めちゃいけないというルールがあるので、それが守られているのかを確認しに行きます。

今回、パトロールにメディアとして初密着取材を行うと、見えてきたのは違法民泊営業の実態でした。

違法な営業と認識せずに宿泊する民泊利用者の姿も。

私たちは更に、パトロールで条例違反が判明した民泊の運営会社を直撃。

後を絶たない民泊トラブル。
違法営業の実態を取材しました。

深夜、新宿区内の住宅でインターホンのモニターに映る民泊利用者とみられる外国人グループ。

隣の家で民泊営業をしているため、間違えてインターホンを鳴らされることがあるといいます。

隣家が民泊の住人:
もう家中「ピンポーン」ってなるので(間違えて)こないことを祈っているんですけど…。

2025年に日本を訪れた外国人の数は、過去最多となる4000万人を突破。

2026年5月時点で全国にある民泊施設の数は4万件を超え、訪日外国人の受け皿として急速に拡大していますが、民泊施設では回収箱からごみがあふれ路上に散らばるなど、区には苦情や相談も寄せられています。

民泊施設の近隣住民:
この前だいぶゴミでね、ひどかった。初めてです、ゴミの問題でトラブったのは。

新宿区によりますと2025年度、区に寄せられた苦情は約1300件と前の年に比べ500件以上増加。

更に、住民の生活環境を守るため新宿区では2018年以降、住居専用地域と呼ばれる一部のエリアでは月曜正午から金曜正午までの民泊営業を条例で禁止しています。

民泊営業者の中には、そのルールを無視した平日営業を行っているとの通報もあるといいます。

そこで区の職員は4月から実態調査に乗り出しました。

この日、民泊パトロールを実施したのは営業が禁止されている火曜日。

職員が届け出のある民泊施設を1軒ずつ巡回し、利用者の出入りがないかなどを確認します。

パトロール開始から約2時間。
16軒目の民泊施設を訪ねると、施設内の清掃に来ていたという男性。

職員が話を聞いていると玄関から2人の人物が。
何と、玄関から民泊利用者が出てきたのです。

利用していたのはタイから観光に来たという7人のグループ。

こちらの民泊施設に6日間滞在していたと明かしました。

民泊利用者:
(条例違反とは)知らなかったです。チェックアウトの時間なのでもういいですか?

違法営業を行う民泊施設はここだけではありません。

後日、自転車で民泊パトロールを行った職員。
そこでも、営業禁止日にもかかわらず次々と出てくる民泊利用者。
中には日本人の姿もありました。

2日間の取材中、区のパトロールで条例違反が発覚した民泊施設は41軒中6軒。

利用者の多くは営業禁止日を認識していませんでした。

新宿区保健所衛生課・寺田係長:
私も正直ここまで多いのはビックリ。ルールを徹底して守ってもらえるように働きかけていかなくちゃいけない。

民泊を運営する会社は、一体なぜルールを守らない営業を行うのか。

取材班は区のパトロールで発覚した条例違反の民泊を運営する会社に取材。
中国人事業者に話を聞くことができました。

条例違反の民泊事業者:
(Q. なぜ違反した?)(条例で営業できる日が)金・土・日だけというルールに納得ができないんです。もしルールを守っていたら「ごはん」が食べられなくなってしまいます。会社が倒産してしまうんです。

違法な営業だと認識したうえで、条例を守ると経営が成り立たないと主張。

条例違反の民泊事業者:
私が運営する民法は建物が古いため安く宿泊できます。お金がなくて困っている旅行客を助けることができるんです。(Q. どういうことですか?罪悪感はあったんですか?)ありましたがもう民泊の仕事をやめて新しい仕事を探します。

「週末だけでは倒産してしまう」と事業者は主張しますが、区の担当者は「それは勝手な言い分です。民泊は本来、空き部屋などを有効に活用するためのものです。ルールはしっかり守っていただきたい」と話しました。

区は今後もパトロール調査を続け、違反している運営者には指導を行う方針です。