自民党と日本維新の会は29日、「副首都」の設置を可能とする法案の原案について、各々で党内議論を開始した。
維新が「最重要視してる政策」だとして法案成立を急ぐ一方で、自民内からは原案の中身を疑問視する声が挙がった。
原案では、「副首都」について、大規模災害時に東京の首都機能を代替する役割を求めた他、人口や経済機能の一極集中を是正する「多極分散型経済圏」の中核を担う道府県などと定義した。
その上で政府には、首相を本部長とする「副首都整備推進本部」を設置し、副本部長に担当大臣ポストを新設する方針も盛り込まれた。
維新側は、斎藤アレックス政調会長が「連立合意に盛り込んだ日本維新の会としても最重要視してる政策のうちの一つ」と述べ、今国会中の成立を目指すことを改めて強調した。
一方、自民内からは疑問の声が相次いだ。
特に指摘が多かったのが、大阪市などの政令指定都市を廃止して東京23区のような特別区を設置できる「大都市法」の改正を、法案の附則に盛り込んだ部分だ。特別区の設置と「都」への名称変更を住民投票で同時に問うことが可能となり、また、住民投票の対象を道府県に拡大できるとした。大阪市内の住民投票で2度否決された維新の「大阪都構想」を後押しするとも言える内容だ。
自民党の簗和生衆院議員は、党内における議論について「大阪府民全体の投票にかけるということは、住民自治の観点から、憲法上も問題があるんじゃないかとそういった意見を中心に、非常に厳しいご意見をいただいたという認識を持っている」と記者団に明かした。
また、自民党で大阪選出の中山泰秀衆院議員は、「大都市法の改正が副首都法案と抱き合わせで出てくることに違和感がある。住んでいる町の未来を決めるのは住民という基本原則を念頭に置いて議論するべき」と指摘した。