「私には殺意はありませんでしたし、橋から落下させていません。そのほかの部分については弁護人にお任せします」(内田梨瑚被告)
奪われた若い命。罪に問われた内田梨瑚被告(23)。髪を結び3秒ほど深く頭を下げ、初めて事件について語った。
旭川女子高校生殺害事件、初公判に300人超の列
「朝早くから傍聴券を求める人で長い列ができています」(東木場緋香記者)
旭川地方裁判所には23席の傍聴席を求め、300人を超える長い列が。
「共犯がいて23年の懲役を受けている。どれぐらいになるのか」(傍聴希望する男性)
「私も被告と同じぐらいの子どもがいる。どういう気持ちでそういう事件になったのか」(傍聴希望する女性)

2024年4月、雪解けで増水した旭川市神居古潭に流れる川へ転落し、命を奪われた当時17歳の女子高校生。
起訴状などによると、旭川市の無職、内田梨瑚被告は「舎弟」と呼んでいた共犯の当時19歳の女と女子高校生を監禁し、神居古潭で服を脱がせた上、橋から落下させて殺害した殺人、不同意わいせつ致死、監禁の罪に問われている。
事件の発端は、内田被告が写った飲食店での「1枚の画像」。無断で使用した女子高校生を車に乗せ監禁、橋まで連れ回し全裸にして欄干に座らせ…。

「落ちろ、死ねや」(内田被告)
女子高校生は川に落ち、60キロ以上先の下流で遺体となって発見された。
2025年3月、共犯の女の裁判に証人で出廷した内田被告。
「まず宣誓をしてください」(裁判長)

「しないです。同じ内容の裁判が控えているので、ここでは話したくありません」(内田被告)
わずか5分で退廷した一方で、共犯の女は罪を認め、懲役23年が確定した。

「殺意はない」内田被告が否認―共犯と主張真っ向対立
5月25日、迎えた内田被告の初公判。
「私には殺意はありませんでしたし、橋から落下させていません。そのほかの部分については弁護人にお任せします」(内田被告)
内田被告は監禁を認めたものの、殺人などの罪は否認し、争う姿勢を示した。

一方、検察側は…。
「内田被告が首謀者で主犯。最も大きな役割を担っている」
「突き落とす行為がなかったとしても殺人罪は成立する」と主張した。
すでに服役している共犯の女は、自らの裁判で「内田被告が女子高校生の背中を押して川に落ちた」と主張し、真っ向から対立。
5月27日、証人として出廷する予定だ。
判決は6月22日に言い渡される。

事件の経緯と2つの争点
事件が起きたのは、2024年4月。 主犯格とされる内田梨瑚被告と、女子高校生の2人がSNS上でトラブルを起こした。
当時、弟子と呼んでいた共犯の女とともに、女子高校生を監禁し橋から突き落として殺害したのではないかとみられている。
すでに行われている共犯の女の裁判で分かったことは…
・全裸にして動画を撮影
・土下座、欄干に座らせ謝罪させる
・内田被告「落ちろ」「死ねや」と女子高校生に対して何度も怒鳴る
・川に落下させて殺害
共犯の女に関しては、すでに懲役23年が確定し服役中だ。

そして迎えた25日の内田梨瑚被告の裁判。
争点は2つだ。

まずは、「殺人」に値するかどうか。
弁護側は殺害行為はなし、殺人は成立しないとしている。 内田被告も「私には殺意はありません」などと裁判で話した。
一方で検察側は、落とす行為がなくても落下すれば死ぬ可能性があり、殺人は成立すると主張している。
もう1つの争点は「不同意わいせつ致死」。
実際に裸にさせて動画撮影などをしたが、その行為と致死が結びつかないとしている弁護側に対し、検察側は精神的に追いやったとして、死亡と因果関係があると話す。