93歳の被爆者が新たに「被爆体験証言者」として委嘱され、12日初めて修学旅行生に被爆証言を行いました。
80年胸に秘めた想いを新たに語り始めました。

【被爆体験証言者 大橋 和子さん】
「私は、この日の話を家族にも、兄弟にも一度もしたことはございません。あまりにも残酷すぎてできなかったんです」

被爆体験証言者としての初めても証言に臨む大橋和子さん、93歳。
大橋さんは、12歳のとき、爆心地から1.5キロの平塚町で被爆しました。
大勢の同級生が亡くなる中、友人の身体に守られ、命を救われました。
顔や身体に大やけどをし、青春時代も奪われた壮絶な人生。
語ることのなかった過去を、がんを患ったことをきっかけに伝える決心をしました。

【被爆体験証言者 大橋 和子さん】
「思い出したくもない。すごい形のけが人ばかりでした。子供もたくさんいました。人間の目では見てはいけない。本当に無残なその姿を言葉で表すことはできません。皆さん戦争は絶対してはいけません。戦争は人間が人間じゃなくなるんです」

【米子市立東尾小学校6年 齊藤 采美さん】
「私は戦争は遠い昔のことではなく、日本のどこかで続いている私たちで考えなくてはいけない問題だと思います。きょう聞かせていただいたお話をよく覚えておき、友達や家族を大切にすることから、身近なところで平和を築いていきたいです」

きょう、大橋さんが新たに委嘱状を受け取ったことで、被爆体験証言者は現在32人です。
その平均年齢は、88.75歳で体調面を考慮し、昨年度、派遣講和での被爆者の証言回数は、前の年に比べおよそ150回減りました。
原爆を経験した人から直接話を聞ける機会は減ってきています。
93歳の大橋さんは、今月もう一度証言することが決まっていて、今後もできる限り多くの人に伝えると決めています。

【新たな被爆体験証言者 大橋 和子さん】
「始めは嫌でした、顔に傷があって人前に出ることも嫌でしたし。でも今からはこの顔を堂々と見せて、どんなに辛い思いで青春時代も過ごしてきたかを分かってもらえればありがたいと思います」

テレビ新広島
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