山道を登り、たどり着いたのは富士山の5合目。
富士山は現在、閉山期間中ですが、ゴールデンウィークとあって、富士山の頂上を望む展望広場には、家族連れや外国人観光客など多くの姿がありました。
天気は晴れていますが、少し肌寒く、ダウンを着ている人もいます。
山頂付近は厚い雪に覆われ、冬のたたずまいのまま。
登山道が閉ざされたこの閉山中の富士山で、中国籍の男性が滑落する事故が起きました。
3日、中国籍の23歳の男性が、富士山の9合目付近に座って休憩していた際、体勢を崩して数百メートル下に滑落。
男性はその後、自力で五合目まで下山。
救急搬送されましたが、軽傷とみられています。
閉山中の富士山では、外国人登山者らの遭難事故が相次ぎ、その救助活動のあり方をめぐり議論となっています。
横殴りの雪が吹き付ける夜の闇の中、遭難した外国籍のスキーヤーを運ぶのは、静岡県警の山岳遭難救助隊です。
2026年3月に撮影されたこの映像では、吹雪の中、ソリを引く隊員の荒い呼吸音が響き、体力温存のため休憩を挟む場面も見られました。
こうした厳しい気象条件の中での救助活動には、隊員にとっても命の危険が伴います。
閉山中の冨士山で登山者の遭難が相次ぐ中で、今、取り沙汰されているのが“救助の有料化”。
富士山の麓、静岡・富士宮市の須藤秀忠市長は「遭難しても助けてもらう時には自分の費用負担がいらなくて済むこと自体が安易すぎる、考え方が。ずるいです」と訴えます。
地元住民からも同様の声が聞かれました。
地元のスタッフ:
(Q.救助無料)知ってますよ。だからやたら皆さん登るんですよ。有料にした方がいいのでは。言うことも聞かずに上がるお客さんが多いので。特に海外の中国の方が多い。
静岡県民:
有料化でいいと思います。自分の意思で勝手に入っているものに自分で責任を取るのは普通だと思う。
全国で唯一“救助の有料化”を図っているのが埼玉県。
防災ヘリで救助された場合、遭難者に燃料代として、5分間の飛行につき8000円の負担を求めます。
救助にかかる平均時間は1時間程度で、その場合の遭難者負担額は約10万円となります。
静岡県民:
10万円妥当だと思います。大けがして自分で下山できないとなって10万円で助けてもらえるなら。
特に冬山での救助活動は危険が伴うだけでなく、活動にかかる多額の費用は税金でまかなわれています。
“救助の有料化”をめぐっては現在、静岡・山梨両県で協議が続けられていますが、これまでに具体的な方向性は示されていません。
静岡県・鈴木康友知事:
一番いいのは国の方から統一的なルール等を全国に発出してもらうこと。富士山だけの問題ではないので、それが一番良い。