三重県いなべ市の山あいに、行列ができる“だんご店”があります。米農家が自ら育てた米だけで作るだんごは、モチモチとした食感とやさしい甘さが魅力。1本100円という手軽さも人気の理由で、遠方からも客が訪れています。

■山の中にあるポツンと人気のだんご店

東海環状自動車道「いなべインター」から車で約10分の場所にある「弘福舎」。店の自慢は、この町で生まれ育った松葉弘樹さん(59)が、自ら育てた米で作る「甘辛みたらし」(100円)です。

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客:
「甘くて柔らかくて、とてもおいしいです」
別の客:
「モチモチで、味もスッキリしていておいしいです」

ほかにも、特製しょう油で香ばしく焼き上げる「しょうゆみたらし」(100円)や、「きな粉みたらし」(150円)などもあります。

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松葉さんの本業は米農家。市内の約10ヘクタールの田んぼで米作りを行い、その米を使っただんごが評判を呼んでいます。もち米ではなく、自ら育てたうるち米を使っているのが特徴です。

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松葉さん:
「自分で作っているお米なので、どこの田んぼでできたかも分かる。お米も売る以上、だんごもおいしくないとダメだと思っています」

■こだわりの製法と焼きたての味

だんごはすべて松葉さんの手作り。精米したばかりの米を粉状にし、専用の機械で蒸し上げます。お米100パーセントの生地を機械にセットすると、串に刺さっただんごが次々とできあがります。

松葉さん:
「お米本来の特性がモチモチしていて、冷めても柔らかく食べやすいです」

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約3時間で500本のだんごが完成。続いて焼き台で香ばしく焼き上げます。表面に焼き色がつき、おこげもほどよくついたところで、手作りの特製ダレへ。

松葉さん:
「しょう油とザラメと水あめ、あとは企業秘密の隠し味です」

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注文を受けてから焼き始めるのもこだわりの一つです。

■地域への思い

開店と同時に次々に客が訪れます。

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客:
「お餅より柔らかいし、お米って感じがします」
別の客:
「やわらかい。焼きたてなのでしょう油の香りでさらにおいしい」

松葉さんが暮らす地域では高齢化が進み、農地を手放す人も増えているといいます。

松葉さん:
「田んぼが耕作放棄地ばかりになってしまうと作れなくなる。自分に何ができるか考えました」

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もともとは農協の職員でしたが、42歳で米農家に転身。「米に付加価値をつけたい」と考え、だんご作りを始めました。地元のイベントで販売すると評判となり、2024年11月に自宅近くに店を構えました。

松葉さん:
「本当は人の集まる街に出たかったけど、大変な資金になる。子どもも気楽に買える値段にしたかった」

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生産から製造、販売までを一貫して行うことで、1本100円という価格を実現。駄菓子屋のように、子どもたちが気軽に買える店を目指しています。

松葉さん:
「生まれ育った地域なので、少しでも地域の活性化につながれば。だんごを食べて幸せになってほしいです」

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だんごを通じて地域に人の笑顔を広げたい。そんな思いがこの店には詰まっています。

東海テレビ
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