健康保険法などの改正案が28日午後の衆議院本会議で採決され、賛成多数で可決し、参議院に送付された。共産党や一部の無所属議員は反対した。
改正案には、市販薬と成分がほぼ同じ「OTC類似薬」を使う患者の追加負担や、高額療養費制度の見直しなどが含まれていて、政府は現役世代の社会保険料負担の軽減を目的の一つに掲げている。
「OTC類似薬」を処方された患者の自己負担は現在、1割から3割となっているが、改正案は「ロキソニン」などの痛み止めやアレルギー反応を抑える「アレグラ」など約1100品目を対象に、25%の追加負担を求めるとしている。
「高額療養費制度」は、病気やケガで受けた保険医療の自己負担が高額になった場合に一定額を超えた分が払い戻される制度だが、政府は、高齢化の進展や医療の高度化、高額医薬品の開発などが今後も見込まれることや、現役世代の保険料負担に配慮するため、見直しが必要としている。
改正案は、所得に応じて2027年夏までに自己負担の月額上限を7~38%程度引き上げる。
所得が高くない70歳以上の人が通院して医療サービスを受ける場合の外来受診費を軽減する「外来特例」も、自己負担額を引き上げる。
一方で、長期療養を強いられるなど高額療養費制度を年間3回以上利用した患者の4回目以降の負担上限を引き下げる『多数回該当』の自己負担上限額は基本的に据え置き、年収200万円未満の層については上限額を現在よりさらに引き下げた。
改正案にはそのほか、出産費用の無償化や、自己負担が生じる帝王切開の場合でも妊婦に現金給付をすることで負担軽減を図るといった新たな制度も盛り込まれている。
改正案の審議の場は、連休明けから参議院へと移る。