2013年に国が生活保護の支給額を減額したのは憲法に違反しているとして、生活保護の受給者が減額を取り消すよう国を相手取って起こした裁判の控訴審で、福岡高裁宮崎支部は17日、減額の取り消しを命じた一審の判決を支持し、控訴を棄却しました。
この裁判は、国が2013年に物価の下落などを理由に行った生活保護の支給額の引き下げを巡り、県内の受給者30人が「生存権を侵害していて憲法に反する」などとして引き下げの取り消しを求めているものです。
2024年1月、一審の鹿児島地裁では「裁量権の逸脱・濫用があり違法」として国に生活保護の支給額の引き下げの取り消しを命じる判決が出ています。
17日は福岡高裁宮崎支部で控訴審の判決が言い渡され、小田島靖人裁判長は「生活保護の支給額の引き下げは、生活保護の目的、趣旨に反する」として一審の判決を支持し、国に引き下げの取り消しを命じました。
一方で原告らが1人1万円の損害賠償を求めていた国賠訴訟については、一審の鹿児島地裁同様、棄却しました。
判決を受けて弁護団は記者会見を開き、「我々の勝利だと」と判決を評価しました。
増田博弁護士
「私たちは11年間闘ってきて、勝訴した。私たちは勝ったんです。それを喜ばないといけません。国に対して勝つなんて、とてもじゃないが難しい」
原告
「弁護士さんのおかげで勝つことができた。私も安心して今晩から眠れる」
「今まで生活保護を頂いてありがたかった。一生懸命、(支給額を)下げられても頑張ってきた。頑張ってもらって、本当にありがとうございます」
生活保護の引き下げをめぐる裁判では、2025年6月、最高裁が引き下げを違法とする判決を言い渡していて、これを受けて厚生労働省は対象者に保護費を追加給付する方針を示しています。