新生活がスタートする4月。高知県の保育施設では、初めて親の手を離れ、小さな社会へと踏み出す赤ちゃんたちの姿があった。期待と不安が入り交じる中、懸命に慣れない環境に適応しようとする赤ちゃんたちの日常を追った。
わずか1時間の「おためし」から
高知市にある小規模保育施設「Bebe(べべ)びすた」ではこの春、6人の0歳児が新たに入園した。ここでは子どもたちが無理なく環境に慣れるよう「慣らし保育」をしている。いきなり終日預けるのではなく、まずは1時間という短い時間からスタートする、いわば「おためし」の期間。
生後9カ月のちひろくんの母親は「外面がいいというか、みんなに笑いかけたりしているので、楽しく過ごせるのではないか」と期待を寄せる。
慣らし保育3日目を迎えたこの日、室内では赤ちゃんたちが思い思いに過ごしていた。
1年後の姿に重ねる、確かな成長の足跡
「びすた保育園」で1歳児クラスで保育園デビューを果たしたのは、1歳8カ月のみはるちゃん。担当する保育士は「友達と関わるのも好き。人が好き、泣かずに楽しんでくれている」とみはるちゃんの適応力に太鼓判を押す。
しかし、ふとした瞬間に寂しさが込み上げてくることも。でも大丈夫、2025年春に入園したきっぺいくんも当初は大泣きを繰り返していたそう。
そんなきっぺいくんもまもなく2歳。今はカメラに向かって元気に手を振っている。1年間という月日は、赤ちゃんをこれほどまでに成長させるのだ。
小さな体で頑張る姿を温かく見守る
1時間が経過し、0歳児クラスは早くもお迎えの時間。母親の姿を見つけた瞬間、緊張が解けたのか、泣きだしてしまう子もいる。
ちひろくんを抱き上げた母親は「頑張ったね~。小さい体で頑張ってるな、慣れていってもらえたら。楽しいとこやきね、大丈夫大丈夫」と、わが子に優しい言葉をかけた。
小さな体で一日一日大きく成長している子どもたち。0歳児クラスの「Bebeびすた」ではあと一週間ほど徐々に時間を延ばしながら、慣らし保育を続け通常保育に切り替える。