春のセンバツ高校野球。日本文理は2回戦で関東大会準優勝の花咲徳栄に0-17で敗れた。スコアだけ見れば完敗だが、この一戦で選手たちは全国との差を痛感し、確かな手応えと課題を得た。昨夏の新潟大会3回戦で敗れてスタートしたチームは、“全進”をスローガンにセンバツ甲子園まで駆け上がった。

打ち勝つ野球で甲子園へ 多くの時間を打撃練習に費やす

初戦の高知農業戦では、自慢の打線がつながり、8得点を挙げて快勝。県勢としても文理としても15年ぶりのセンバツ勝利を挙げた。

昨夏は新潟大会3回戦で敗れ、新チームは例年よりも早く始動。“全進”をスローガンに打ち勝つ野球で戦っていくことを決め、センバツ出場を勝ち取った。

花咲徳栄戦 前日練習
花咲徳栄戦 前日練習
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冬の期間は打撃に力を注ぎ、関西入りした後の練習でも多くの時間を打撃練習に費やしてきた。

花咲徳栄戦の前日練習では、打撃マシンを相手の好投手・黒川投手を想定し、球速を早めに設定。2時間の練習のすべて打撃練習を行い、守備練習はせずに当日の試合に臨んだ。

花咲徳栄と対戦も…結果は0-17「何もできなかった」

花咲徳栄との2回戦。試合開始前から降り続く雨が試合を大きく左右した。

3回、エース・染谷崇史投手の制球が乱れ、ピンチを招くと、守備に綻びが出る。

日本文理 染谷崇史 投手
日本文理 染谷崇史 投手

一塁手の秦碧羽選手の送球が相手打者に当たり、先制を許すと、守備の要でもある遊撃手・吉田流太選手も2失策。花咲徳栄にノーヒットで4点を与えてしまう。

一度狂った歯車は簡単には戻らない。4回には、染谷が花咲徳栄打線に捕まり、7失点。守備のミスから序盤で11点のビハインドを負った。

その流れは打撃にも…前日練習では快音を飛ばしていた打線が沈黙。最後まで相手投手陣を打ち崩すことができず、2安打完封に抑え込まれた。

結果は0-17。数字が示す差は明確だった。

文理は2安打、5失策、12与四死球。一方、花咲徳栄は14安打、無失策、4与四死球。雨という同条件でも、全国トップレベルは揺るがなかった。

鈴木崇監督は試合後にこう振り返った。「花咲徳栄の徹底してゴロを転がす意識に対してうちは何もできなかった。雨でも花咲徳栄はホームグラウンドのように普通にやっていた」

「甲子園でしたミスは甲子園でしか取り戻せない」

ただ、センバツに出場できたからこそ見えた景色もある。

渡部倖成主将は「秋からやってきたことが終わって、次は夏の甲子園に向けてやっていくだけだと思うし、春に甲子園に立ててプレーできて、全国クラスを見られたというのをプラスに考えて、また甲子園に戻ってこられるようにやっていきたい」と前を向いた。

日本文理 渡部倖成 主将
日本文理 渡部倖成 主将

また、先制点につながる失策をした主軸の秦選手は自分の弱さと向き合った。

「自分からのミスで始まって、打線もつながらずにズルズルいってしまった部分、歯止めをきかせられなかった。チームを引っ張っていかなくてはいけない自分が、気持ちが落ちてしまったりしていたので、そこは弱さだなと思う。甲子園でしたミスは甲子園でしか取り戻せないと思うので、夏、必ず勝たないといけないと思う。もう一回そこを見直して夏に必ず甲子園に戻ってきたい」

日本文理 秦碧羽 選手
日本文理 秦碧羽 選手

大会史上初めて新潟県勢2校が出場したセンバツ甲子園。

2校が甲子園でしか得られない経験をした一方で、この2校の戦いを目に焼き付け、虎視眈々と夏の甲子園を目指している高校もある。この春の真価が問われるのは、夏の大会だ。

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NST新潟総合テレビ
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