大阪市内で、奈良公園から移動したとみられるシカが見つかったことについて、奈良県の山下真知事は、奈良公園を含む県内で受け入れることは認められないとの考えを示しました。

これについて大阪市の横山市長はシカが確保された後のきょう(25日)午後2時半ごろからの取材対応で「法的な部分から受け入れ難しいという判断だと思う。奈良のご判断は尊重したい」と述べました。

一方で発見ルートをたどって奈良公園から移動したシカだった場合、奈良県側に「『協議できないか』と伝えていた」とも明かしました。

■横山市長「奈良の方からしたら法的な部分から受け入れが難しいというご判断」

【横山市長】「有害鳥獣やいろんな法律がありますので、都道府県を越境しての個体の移送というのはかなわないというご見解だと思います。

これ自治体ごとのパターンですので、奈良のご判断はわれわれとしては尊重したいと思います。

こういう事例ってほとんどないので。むしろ奈良の方からしたら、法的な部分からやっぱり受け入れが難しいというご判断だと思うんです。

なのでわれわれとしても、奈良から来たという一定の蓋然性は必要だと思うんですよね。

なので発見ルート等たどって、協議できないかというところはお伝えをしていましたが、やっぱり越県しての個体の移送というのは非常に難しいというご判断かと思います」

■奈良・山下知事「県境をまたいでの放獣は全国的にも例がない」

山下知事は、きょう=25日午前に開かれた記者会見で、次のように話しました。

「奈良公園のシカが文化財保護法上の天然記念物として指定されているのは、旧都祁村と旧月ヶ瀬村を除く奈良市内全域。ということは、エリアからいったん出たシカは、天然記念物ではない」

「非常に杓子定規の話に聞こえるかもしれないが、全国的な運用として奈良県が把握している限り、ある都道府県で捕獲したものを他の地域で放獣した例は確認されていない。そうすると、この原則を崩すことはできないとの判断になった」

「なかなか県民、全国の皆さんに理解できないと思われるが、シカが農林業、人身への被害及ぼす可能性が皆無でない以上、県境をまたいでの放獣は全国的にも例がないので受け入れられないとの判断に至った」

「シカがどこに行くかはコントロールできないが、背景として旧月ヶ瀬村、旧都祁村を除く奈良市内におけるシカの頭数が非常に増えてきていると、そして生存競争が激しくなっているということがどうやら背景にあるようだ。その生存競争が激しくなったので、エサを求めて遠方に出ていくと。そういう構造になっているのであれば、頭数管理をどうするのかを考えないといけない」

「奈良公園のシカが越境する事態は想定されていなかったと思う。新たな事態であると思うが、突き詰めていえば、奈良市内のシカの頭数どうするか、その問題に収斂していくのかなと思う」

また、山下知事は大阪市の横山市長と大阪府の吉村知事からそれぞれ電話でこの件に関する連絡を受け、文書で回答したと明らかにしました。

関西テレビ
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