堺市の民間の認定こども園で、園長や複数の保育教諭らが園児の耳をつかんで勢いよく引き倒したり、大声で怒鳴ったりするといった虐待が21件確認されたことがわかりました。
堺市は、施設に立ち入り検査を行っていて、再発防止や改善状況の報告を求めるなどの行政指導を行いました。
堺市によると、去年10月、市内の認定こども園で不適切な保育が複数あったと通報がありました。
これを受けて、市が施設内の防犯カメラの映像を確認したり、聞き取り調査を行ったりした結果、去年9~10月にかけて保育教諭や園長ら5人による、0~1歳児の園児10人に対する虐待 21 件と、不適切な行為4件が確認されたということです。
国のガイドラインが定める「虐待行為(身体的虐待・心理的虐待・ネグレクト)」として認定された内容について、具体的には、
●園児の耳をつかみ、勢いよく引き倒した
●泣いている園児に対して首が揺れるほどの強さで勢いよく抱えた後、布団上に放り出した
●園児の足首を持ち、勢いよく引きずり寄せ、頭を叩き、無理やり座らせ「座りなさい」と大声で指示した
●園長は他の職員等がこどもに対し、不適切な指導を行っている状況を放置した
などが挙げられています。
また、虐待とは認定できないものの、不適切な行為として
●他の園児を押した園児の右肩あたりを手で強く押した
●寝転がっている園児の両足首を持って、両足を交互に上下に揺らしながら後方に 3 mほど場所を移動させた
などとしています。
虐待などに至った背景として、調査の結果「園児に対する厳しい指導が園の組織風土として、過去から根深く継承されており、古い保育観に基づく食事指導や取組活動等、園児主体ではなく保育教諭主導の教育・保育が実践されていた」などと指摘しています。
堺市は再発防止に向けた取り組み方針の策定や、全職員への虐待防止研修を行うなどの改善を勧告し、ことし4月までに改善状況を報告するよう求めました。
認定こども園を運営する法人は「反省しています。本当に申し訳なく思っています。今後は改善に向けて取り組んでいく」と話しているということです。