内閣府と総務省消防庁は、全国の地方公共団体を対象に行った、災害時の業務継続計画と応援を受け入れる計画の策定状況に関する最新の調査結果を公表した。

調査は、前回の2024年4月1日に続くもので、今回は2025年4月1日時点の状況を取りまとめたもの。

対象は、47都道府県と1741の市区町村で、いずれも大規模災害時に行政機能を維持するための業務継続計画、いわゆるBCPそのものは、すでに全団体で策定が完了している。

焦点となるのは、その中身の充実度だ。

業務継続に必須で、計画の中核と位置づけられるのは
・首長不在時の代行順位や職員の参集体制
・本庁舎が使えない場合の代替庁舎の特定
・電気や水、食料などの確保
・多様な通信手段の確保
・行政データのバックアップ
・非常時に優先して行う業務の整理
という「重要な6要素」だ。

都道府県では、前回調査で「代替庁舎」が未整備だった滋賀県が、今回新たに整備を終え、6つの要素すべてを盛り込んだ計画が全都道府県で出そろった。

都道府県レベルでは、内容面でも全国一律に一定水準に到達した形だ。

一方で、市区町村レベルでは、差が残っている。

重要6要素を「6つすべて」盛り込んでいる市区町村は、前回から31増えて997団体と、全体の半数強にとどまった。

6つの中で最も遅れているのが「電気、水、食料などの確保」で、対応を定めた市区町村は1091にとどまっていて、物理的なライフライン確保の部分に課題が浮き彫りになった。

あわせて調査した他自治体などからの応援職員を受け入れるための「受援計画」では、都道府県は全47団体で策定済み。

一方、市区町村では、策定済みは1433団体で、前回から66増えたものの、なお308団体で受援計画が整っていない。

内閣府と総務省消防庁は、重要6要素が未整備の自治体に対し、早期の整備を求めるとともに、支援を受ける体制づくりと、訓練や研修による計画の実効性確保を進めるよう通知した。

百武弘一朗
百武弘一朗

災害対策チーム 1986年11月生まれ。國學院大學久我山高校、立命館大学卒。社会部(司法、警視庁、宮内庁、麻取部、遊軍)、夕方ニュース(ディレクター)、FNNバンコク支局、FNNプロデュース部を経て現職。