令和8年3月11日は、東日本大震災が発生して15年を迎える。
今回は10年前、平成28(2016)年3月20日放送「皇室ご一家」(第1849回 天皇皇后両陛下 東日本大震災五周年追悼式へ)を振り返る。
なお、本記事は当時のナレーションをそのまま記載。現在の上皇ご夫妻を「天皇皇后両陛下」、現在の天皇陛下を「皇太子さま」、秋篠宮家の長女・小室眞子さんを「眞子さま」などと記載する。
東日本大震災五周年追悼式
東日本大震災から5年を迎えた3月11日、天皇皇后両陛下は、東京・千代田区の国立劇場で行われた政府主催の追悼式に臨まれました。
会場には、遺族の代表を始め、政府関係者など約1000人が参列しました。
平成23年3月11日、1万8000人を超える死者・行方不明者を出した東日本大震災。
現在も約17万人が避難生活を強いられています。
地震が発生した午後2時46分、亡くなった人々への黙とうです。
岩手、宮城、福島をはじめ、全国各地で犠牲者へ鎮魂の祈りが捧げられました。
《天皇陛下 おことば》
「被災地で、また避難先で、今日もなお多くの人が苦難の生活を続けています。特に、年々高齢化していく被災者を始めとし、私どもの関心の届かぬ所で、いまだ人知れず苦しんでいる人も多くいるのではないかと心に掛かります。困難の中にいる人々一人ひとりが取り残されることなく、1日も早く普通の生活を取り戻すことができるよう、これからも国民が心を一つにして寄り添っていくことが大切と思います」
震災発生から19日後の3月30日、両陛下は、初めて都内の避難所へ…。
この日から、直接、被災者を励まされる日々が始まりました。
その後、7週連続で、避難所や被災地をご訪問。
4月には、震災後初めて東北地方の被災地をお訪ねになりました。宮城県の沿岸部にある南三陸町では津波で流された町の様子を視察し、海に向かって黙礼されました。
5月には、岩手と福島の被災地を訪ね被災した人々を励まされた両陛下。
その後も、毎年被災地を訪問し、復興への歩みを見守り続けてこられました。
式典では、陛下のおことばに続き、遺族の代表者が追悼の言葉を述べました。
《遺族代表 スピーチ》
「大好きだった父は、未だに家族のもとに帰らぬままです。震災直後は、なぜ危険な状況にも関わらず、父は防潮堤の水門を閉めに行かなければならなかったのかと、母を問い詰めてしまうこともありました。今では、あの日、消防団員として、住民と命を守ろうとした父をとても誇りに思い、尊敬しています」
この5年、被災した人たちに思いを寄せ続けてこられた両陛下、3月16日から3日間の日程で、被災地の福島と宮城を訪問されました。
フィリピン訪問尽力者との茶会
両陛下は2月24日、1月のフィリピン訪問に尽力した人たちを皇居・宮殿に招いて茶会を催されました。
茶会には、現地での準備や調整を行った閣僚や随行員など、約330人が出席。
陛下は、先の戦争で、両国に多くの犠牲者が出たことについて「深い心の痛みを思い、このことを常に心して、両国民の友好関係の増進に務めていかなければならない」とあいさつされました。
今回の訪問は、日本とフィリピンとの国交正常化60周年を記念したもので、両陛下は関係者たちと和やかに懇談し、労をねぎらわれました。
眞子さま「春季慰霊大法要」へ
秋篠宮家の長女・眞子さまは、3月10日、東京・墨田区の東京都慰霊堂で営まれた東京大空襲などの犠牲者を追悼する法要に出席されました。眞子さまが参列されるのは今回が初めてです。
昭和20年3月10日、アメリカ軍による大規模な爆撃を受けた東京では、約26万棟が焼失し10万人もの一般市民が犠牲になりました。
この日は、舛添東京都知事をはじめ約600人が参列。
眞子さまは祭壇で焼香し、亡くなった人たちを追悼されました。
秋篠宮ご夫妻 優れた功績の若手研究者と懇談
秋篠宮ご夫妻は2月24日、東京・台東区で行われた「第12回日本学術振興会賞と日本学士院学術奨励賞」の授賞式に出席されました。
この二つの賞は、優れた研究を進めている45歳未満の研究者の支援を目的に、平成16年に創設されたものです。今回は、推薦があった370人から選ばれた25人が日本学術振興会賞を受賞。

さらに、その中でも特に優れた6人に日本学士院学術奨励賞が贈られました。
《秋篠宮さま おことば》
「このたび受賞の栄に浴された皆様は、これまで大変優れた業績をあげておられますが、今後もこの受賞をひとつの契機に、さらに充実した研究を進められ、世界的に活躍されることを祈念いたしております」
ご夫妻は、授賞式に続いて記念茶会にもご出席。紀子さまは若手研究者に「少子高齢化が進む中、よい世の中になるよう研究に励んでください」などと声を掛けられていました。
皇太子さま 2つの展覧会へ
皇太子さまは、2月16日、東京・港区の六本木ヒルズで開催された2つの展覧会を鑑賞されました。
最初に足を運ばれたのは、17世紀にオランダを中心に活躍したフェルメールとレンブラントの展覧会です。
日本で初めて公開されたフェルメールの「水差しを持つ女」。フェルメールがカメラを使って光や構図を観察していたのではとの説明を受けられた皇太子さまは「大変面白いですね」などと感想を話していらっしゃいました。
続いて、現代美術家・村上隆さんの作品展へ…。
日本初公開となる全長100メートルの大作「五百羅漢図」。この作品は、東日本大震災にいち早く支援の手を差し伸べたカタールへ感謝を込め、制作されました。
村上さんの説明を受けながらご覧になった皇太子さま。「大きいですね」「どこから最初に手を付けたのですか」などと質問し、最後に、村上さんに「大変興味深く見せていただきました」と感想を述べられました。
(「皇室ご一家」第1849回 平成28年3月20日放送)
