データ提供 PR TIMES
本記事の内容に関するお問い合わせ、または掲載についてのお問い合わせは株式会社 PR TIMES (release_fujitv@prtimes.co.jp)までご連絡ください。また、製品・サービスなどに関するお問い合わせに関しましては、それぞれの発表企業・団体にご連絡ください。

プレスリリース配信元:社会医療法人大阪国際メディカル&サイエンスセンター

整容性・安全性・根治性を兼ね備えた“次世代の標準術式”を全国の医療現場へ

大阪けいさつ病院 内分泌甲状腺外科は、甲状腺腫瘍(良性・悪性)に対する整容性と根治性を両立する「頸部小切開MHM法(新Tori法)」について、2011年から15年間の治療成績を公開し、全国の医療機関に向けて情報発信を行います。
本術式は、従来の大きな頸部切開を必要とする甲状腺手術に対し、整容性・安全性・根治性を高い水準で両立できる新たな標準候補として注目されます。

MHMとは “Muscle-hanging maneuver” の省略形で、術野確保の工夫により、通常の甲状腺手術と同等の安全性を保ちながら切開を最小限に抑えるために開発された手技です。

■小切開技術の原点としてのHET法(Tori法)

当科では、2011年より整容性向上を目的としてハイブリッド型内視鏡手術HET(Hybrid-type Endoscopic Thyroidectomy:Tori法)に取り組んできました。HETでは、片葉切除で1.5~2.0cm、全摘で2.5~3.0cmの小切開を片側の鎖骨上窩に置き、さらに5mmの内視鏡ポートを鎖骨下に1~2カ所追加することで術野を確保します。

しかし、ほぼ同時期に、内視鏡を使用しなくても術野の工夫と通常手術の技術の応用により、HETとほぼ同等(+0.5cm以内)の創長で良性・悪性を問わずオールラウンドに手術が可能であることが判明しました。HETの経験を通常手術にフィードバックする形で発展したのが、小切開MHM法(新Tori法)です。

図:術式選択の流れ:悪性/良性全摘/良性葉切の分岐、およびMHM・HET・VANSの位置づけ

■従来の8~10cm切開から、2~3cmへ ―― 患者負担を大幅に軽減

従来の甲状腺手術は頸部に8~10cmの切開を加えるのが一般的でしたが、小切開MHM法では片側わずか2~3cmの切開で手術が可能です。若年層では特に、術後瘢痕が心理的負担となるため、この整容性の向上は大きなメリットとなります。

図:MHM法 術後写真(20代・30代女性の実例)

■15年間・880例の蓄積が示す安全性と根治性

2011年から当科で実施してきた小切開手術(HET+MHM)は、累計880例にのぼります。その結果、術中反回神経誤切断は0例、術後出血は0例、手術関連死亡も0%、長期経過においても原病死0という、極めて良好な成績を達成しています。

これらは、小切開手術に対してしばしば懸念される“安全性の低下”や“根治性の不足”といった想定を、明確に否定する臨床データです。

さらに今回は、これまでの症例データを改めて整理し、術中の神経保護、術後の合併症率、創部の整容性、長期予後といった複数の観点から治療成績を総合的に評価しました。その結果、小切開であっても従来術式と同等の根治性を確実に担保できていることが明らかになりました。

こうした多角的な検証により、小切開であっても手術の質が十分に保たれることがより明確になり、術式の信頼性が一層裏づけられました。

■小切開でも根治性を担保するための工夫

小切開であっても根治性を損なわないよう、当科では術中の安全管理と精緻な操作を徹底しています。

神経刺激装置(必要に応じてNIM併用)により反回神経および上喉頭神経外枝を確実に確認し、マイクロ用器具・深部結紮器・VSSを組み合わせた操作によって、気管への癌の浸潤部の切除やリンパ節の根治的郭清、さらには血管・組織の確実な処理を小切開でも可能にしています。(原則として、整容性のメリットが大きい45歳未満が対象です。)

■特別な設備は不要 ―― 全国の医療機関で導入できる術式へ

小切開MHM法は、内視鏡やロボット支援装置などの特別な設備を必要としません。通常の甲状腺手術を行うための基本的な外科器具があれば導入可能で、都市部の大病院に限らず地域医療機関でも実施できる普遍性を備えています。

整容性、安全性、根治性のすべてを満たしながら、特別な環境に依存しない本術式は、全国の医療現場にとって“次なる標準”となり得るものです。

■全国への普及に向けて ―― 当科としての発信の意義

今回の治療成績の公開は、MHM法の有用性を全国の医療機関、そして何よりこれから手術を受けるすべての甲状腺疾患患者さんに広く知っていただきたいという思いから行うものです。

現時点で、普及を目的とした具体的な活動を進めているわけではありませんが、本術式に関心を持つ医療機関からの問い合わせについては、可能な範囲で情報提供などの協力を行っていく姿勢です。

本術式が、患者さんにより優しい治療選択肢として大阪けいさつ病院から全国の医療現場に広がっていくことを願っています。

■お問い合わせ




社会医療法人大阪国際メディカル&サイエンスセンター 大阪けいさつ病院 内分泌甲状腺外科住所:大阪市天王寺区烏ヶ辻2-6-40
電話番号:06-6771-6051(代表)





企業プレスリリース詳細へ
PR TIMESトップへ
PR TIMES
PR TIMES