「トクリュウ」による特殊詐欺や強盗事件が相次ぐ中、警察庁は犯人グループのスマートフォンを遠隔で解析する新たな手法の導入に向け、有識者検討会の提言骨子を公表しました。
「トクリュウ」による特殊詐欺の被害額は2025年、3257億円で過去最悪となったほか、強盗殺人事件など深刻な犯罪が相次いでいます。
こうした被害を防ぐため、警察庁の有識者検討会では、指示役などが使うスマホからアプリでのやり取りや犯行計画を把握する遠隔解析の手法について議論されています。
公表された骨子では「トクリュウ」などによる犯罪被害が発生する恐れがある場合、裁判官に許可状をとった上で犯人グループの端末に遠隔でアクセスし、情報を収集するとしています。
収集した情報は被害者となる可能性のある人への注意喚起やパトロールの実施などに活用し、犯罪の未然防止につなげる方針です。
一方で、こうした手法は憲法で保障された「通信の秘密」に関わることから、犯罪がすでに発生し、同じような事件が再び起こる危険性が高い場合などに限定する厳格な要件を設けるべきとしています。
また、必要な範囲内で情報を取得し、不要な情報は確実に消去することや情報の管理方法を明確にすることを求めています。
さらに、遠隔解析を担当する捜査員については、専門的な知識を持った特定の警察官に限定する必要があるとしています。
有識者検討会は今後、警察官職務執行法の改正を視野に検討を進め、提言をとりまとめる方針です。
