イギリス第2の都市・バーミンガムで、街中に大量のゴミが放置されており、市民生活に影響が広がっている。市は重大事案を宣言し、緊急対応に乗り出した。

イギリス“第2の都市”にゴミ散乱…

歩道が見えないほど埋め尽くす大量の黒いゴミ袋。

散乱するゴミの様子
散乱するゴミの様子
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段ボールや家庭ゴミなどが無造作に山積みになり、路上に放置されている。

混乱の舞台はバーミンガム。
首都ロンドンから約160km離れた場所に位置し、人口や経済規模でイギリス“第2の都市”と呼ばれる。

そのバーミンガムの路上には今、至る所に放置されたゴミが。その量は、1万7000トンにのぼるという。

ゴミ収集業者の従業員がストライキ

原因は、2025年1月に始まったゴミ収集業者の従業員によるストライキ。
一部の従業員を削減したり、再配置する計画に反発が起きたことがきっかけだった。

地元の人がSNSに上げた画像、1月の時点ですでにゴミ収集ボックスからゴミがあふれている。

3月に投稿された画像では量が激増。収集ボックスからほとんど回収されていないのだ。

ストライキは3月中旬から本格化し、その結果、市内では多くのゴミ収集車が動きを止めた。

日中、稼働できるのは多くの場合1時間に1台だけ。
ゴミ処理場まで何度も往復するが、とても回収しきれる量ではない。

この問題を取り上げている地元市議は、「毎朝のトップニュースをゴミとネズミの話題で独占。ゴミ問題の解決に失敗したのは行政、受け入れられるものではない」と話した。

「一部の地域で7~8週間ゴミ収集なし」

FNNは、この市議に直接話を聞いた。

地元市議:
市内の一部の地域では、7~8週間ゴミ収集がなく、ここ数週間は本当に厳しい状況。長引けば長引くほど状況は悪化し、悪臭と害虫の問題が市内に広がる。

バーミンガム市議会は3月31日に「重大事案」を宣言。
ゴミ収集車や作業員の増加など、緊急対応に乗り出したが、地元市議は「残念ながらストライキに終わりはない。当局が本当にやるべきことは、口先だけではなく、何らかの行動を起こすこと」と指摘した。
(「イット!」4月2日放送より)

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