規制線の外でカメラを構える人々は、約100人の鉄道ファン。
彼らのお目当ては、引退した豪華寝台客車の移送。
しかし周辺では、迷惑行為が起きていた。
豪華寝台客車の移送聞きつけ“撮り鉄”100人集結
「路駐組!路駐組!パトカー来てるよ!!」
現場は、東京・清瀬市の清瀬中央公園付近。

清瀬市は、2008年に引退した豪華寝台列車「夢空間」の車両を譲り受け、公園に設置することを決定し、人々が寝静まった午前3時ごろから、公園付近を通る一部の道路を通行止めにして搬入した。

現場には、客車が到着する数時間前から熱心な鉄道ファンが集合していた。
当時の様子について、近くに住む男性は…。

近隣住民:
(鉄道ファンが)100人ぐらいはいたと思いますね。異様な光景ですね。それこそ、誰か大スターが来たんじゃないかみたいな感じですね。
ーー普段も人が集まる?
近隣住民:
全然ないですね、全然静かです。
お目当ての客車が到着すると…。

近隣住民:
(集まった鉄道ファンが)ダーッと走ってきたりとか、撮り始めたりとか、中には「電柱を登って(工事用の)柵を越えた方が撮れるんじゃねー」とか言っている人たちもいたりして。

移送の時間帯は一部の道路を通行止めとしたため、一般の車両は別の道路を利用する形をとっていた。
しかし、その道路などに鉄道ファンが車を止めていたという。

近隣住民:
駐車場になっちゃってるみたいな感じですね。20台ぐらいいたと思いますよ。
ーー普通の一般車が来たら?
近隣住民:
もうアウトですね。
清瀬市は近隣住民に「情報共有控えてほしい」の手紙も…
清瀬市は、近隣住民に移送の詳細について手紙を出し、「関係者以外への情報の共有を控えてほしい」と求めていた。

にもかかわらず、なぜ100人ほどの鉄道ファンが集まったのだろうか。
実は、客車の譲渡が決定した直後から、移送に向けた準備の様子がSNSに投稿され始め、拡散していた。

取材に対し、清瀬市は「市としても、近隣住民の皆様にご迷惑をおかけしないよう配慮させていただきましたが、結果としてご迷惑をおかけしてしまう事態となってしまい、大変遺憾に思っております。今後も安全第一に親しまれる公園となるよう工事を進めてまいります」と説明している。
(「イット!」1月24日放送より)