参議院で22日午後、予算委員会の集中審議が開かれた。

立憲民主党の杉尾秀哉議員は、いわゆる“中傷動画”問題などで高市総理大臣を厳しく追及した。

杉尾氏がまず追及したのは、「高市総理の虚偽答弁疑惑」についてだった。

自民党総裁選挙などで他の候補者を中傷する動画を作ったとする人物と、高市総理の秘書とが、オンライン会議を開いたことがあると認める内容が記された「高市事務所から週刊誌への4月3日付の回答」について、高市総理は6月5日の参議院予算委員会で「秘書に確認した結果として、『4月3日付の回答とされる内容は事実と違う』と(秘書が)言っている」と答弁した。

しかし、6月10日の衆議院法務委員会では、「改めて秘書に確認したところ、高市事務所から回答した内容であるとのことだった」として「訂正する」と答弁している。

「答弁の訂正で済む問題か」と追及した杉尾氏に対し、高市総理が答弁訂正に至った経緯を改めて細かく説明すると、杉尾氏は、「4分も何を一人で勝手にべらべらしゃべってんですか。これ訂正って言いますけど、180度違いますよ、事実関係が。こんな訂正、聞いたことはないですよ」と激しく反発した。

そして、参議院の規則では「答弁の訂正は字句の訂正しかできない」と指摘し、「事実関係が全く逆のことを答弁されたんです。国会答弁というのはそんなに軽いもんなんですか。そして、先ほどから聞いていたら、自分の責任じゃなくて全部秘書の責任なんですか」と迫った。

高市総理は、改めて訂正に至った事情を細かく説明するとともに「秘書に責任を押し付けるものではない」と述べ、「複数の週刊誌記事を元にして、様々な時期の様々な事柄のご質問をいただいて、その都度、その内容に応じて誠実に私は答弁をしてきた」と訴えた。

そして、「総理としての業務時間も確保できなくなってる。だから、近日中に秘書の陳述書と相手企業から送られてきた提案書を予算委員会の理事会に提出をしたい。それをもって、本件に関する詳細な問いへの答弁とさせていただきたい」と理解を求めるとともに、「はっきり申し上げます。中傷動画など作っていない。誰かにそれを依頼することもない。そして、暗号資産・サナエトークンなどというものについては、私も私の事務所も承認いたしておりません。そういったものが取引されるということについて承認を致しておりません。以上です」と、改めて強調した。

答弁に納得できない杉尾氏は、「聞かれてもないことを長々しゃべる。時間を使う。(杉尾氏の持ち時間は)25分しかない。ここまでもう8分。ほとんど総理が一人で聞かれてもいないことをずっと喋っている」と高市総理を批判するとともに、「秘書の陳述書などを委員会に提出することで詳細な問いへの答弁としたい」との高市総理の意向について、「野党の質問に真摯に答えない。秘書の陳述書を出す、それで勘弁してくださいって言ったが、総理は自分で答弁されるつもりがないのか」と迫り、続いて「サナエトークン」と名付けれた暗号資産への高市総理側の関与を追及したが、高市総理は関与を再度全否定した。

杉尾氏はさらに、2月の衆院選投開票日の翌日午後に高市総理の秘書が中傷動画を作成したとする男性との間でやりとりしたSNSの画面を印刷したものを示した。

「『この度も大変お世話になり、心より感謝申し上げます。自民党過去最高の議席数を賜り、(衆院議員が公明党と合流して中道改革連合として衆院選に臨んだ)旧立憲民主の害獣をたくさん駆除することができました。しっかりと未来に向けた国づくりを進めてまいります』。こういうふうに書いてある」と読み上げた、現在も立憲民主所属の杉尾氏は、「総理は他の候補を誹謗中傷とか批判したことはないと言いましたけど、立憲民主の害獣ってどういうことですか」と気色ばんだ。

高市総理は、「週刊誌の記事をもとに私に質問されても困ります。だから申し上げました、一つ一つ信憑性の確認を私に求められても困ります。ですから、しっかりとした陳述書を出しますと申し上げました」と冷静に述べるにとどめた。

そのうえで、秘書が「旧立憲民主の害獣をたくさん駆除することができた」などとSNSでやりとりしたかについては触れずも、「誹謗中傷は決してしていない。これは私の誇りだし、私の秘書もはっきり申し上げている。そのようなことを、ましてや第三者に頼むことなどありえない」と強く主張した。

この記事に載せきれなかった画像を一覧でご覧いただけます。 ギャラリーページはこちら(3枚)
フジテレビ
フジテレビ

フジテレビ報道局が全国、世界の重要ニュースから身近な話題まで様々な情報を速報・詳報含めて発信します。

政治部
政治部

日本の将来を占う政治の動向。内政問題、外交問題などを幅広く、かつ分かりやすく伝えることをモットーとしております。
総理大臣、官房長官の動向をフォローする官邸クラブ。平河クラブは自民党、日本維新の会、野党クラブは、中道改革連合、立憲民主党、国民民主党、公明党など野党勢を取材。内閣府担当は、少子化問題から、宇宙、化学問題まで、多岐に渡る分野を、細かくフォローする。外務省クラブは、日々刻々と変化する、外交問題を取材、人事院も取材対象となっている。政界から財界、官界まで、政治部の取材分野は広いと言えます。