3月21日からカナダ・モントリオールで行われる世界選手権。
いまやフィギュアスケート界での日本人の活躍はすさまじい。今年はどんな戦いを見せてくれるのだろうか。
そんな今年の世界選手権は、日本ではなく海外に拠点を置き、他国の代表としてエントリーしている日本人選手も出場。
アイスダンス、フィンランド代表としてエントリーしていた折原裕香(23)を現地で取材した。
2019年春に結成“ピリハラ”
7歳でスケートを始めた折原。
シングルスケーターとして歩みを進め、2016年にコーチの紹介でカップルを結成し、現在はアイスダンサーとして活躍している。

「最初は日本人の森望(かなた)くんと2016年から2018年くらいまで滑っていました。
ですが解散して、そのあと私はカナダにわたって1年間滑ったのですが、こちらも解散して。
どうしようかと考えていたら、カナダにいたときのコーチと今のマリツィオコーチが友人で、そこからそのネットワークで今のパートナーであるユホ・ピリネンから連絡が来て、フィンランドに来ました」
2019年の春に結成したという折原裕香&ユホ・ピリネン組。通称“ピリハラ”だ。

カップル結成当時を折原はこのように語る。
「その時よく考えてなくて、本当に結果も求めたことはないので、流れというか。すごく相性も合ったので、とりあえず自分としては、1シーズン毎にどうなるかやってみようかなと思ったらここまで来ました」
母親が手掛ける衣装で挑む世界の舞台
折原は女子絶対的エースである坂本花織と同級生だという。
ノービス時代には新人合宿でグループも同じだったことから、交流もあったのだとか。
折原は坂本の活躍を「すごいと思います。いろいろな人が、新しい選手がどんどん上がってくる。その中で花織ちゃんはずっとトップにいて尊敬します」と語った。

坂本とカテゴリこそ違うが同じ世界の舞台に立った折原。
自身初めての大舞台に、折原は別の思いもあるという。
実は折原の母は数多くのトップスケーターの衣装を手掛ける折原志津子さん。
今回の衣装も、折原の母が作ったもので挑む。

「私のお母さんは、なんでもできる人。私がスケートをはじめたときに、『ヒラヒラを着たい』と言ったら作ってくれました。
お母さんの衣装しか着たくないです。ほかの衣装は、1回着たことはありますが、その1回以降、ほかの人の衣装を着たことなくて、ずっとお母さんの衣装だけ着ていたいと思っています」
スケートを始めた頃から、母親が手掛けた衣装を着ているという折原。
今回もその衣装を着て、世界の舞台に立つ。
できるだけ上に行くことが目標
折原にとって初めての世界選手権。アイスダンスでは、日本からは小松原美里・尊組が出場する。
同じ舞台で戦う小松原組の印象を“ピリハラ”はこう語る。

「彼らはカップルとしてすごく合っていると思うし、すごくいい人たち。さっき練習を見ていましたが、リズムダンスが楽しそうで、ワクワクしちゃいました」
自分たちの強みについて尋ねると折原は「観客を楽しませられる演技ができるところが、私たちの強みじゃないかな。エンターテインナーだと思っています」と話す。

今大会の目標は「できるだけ上に行くこと」だという折原。
「アイスダンスも去年よりレベルが高い。まずはフリーダンスに行くこと。
ユホが言っていたのは『できるだけ上に行くこと、カップルとして。アイスダンスの長いキャリアの中で、とりあえず上まで、行けるところまでいく。そこにリミットは見えない』って。
集中して頑張りたいと思います」
海外を拠点に活躍する日本人選手がどんな演技を披露するのかも楽しみだ。
世界フィギュアスケート選手権2024
3月22日(金)男女ショートよる7時~
3月24日(日)男女フリーよる7時~
https://www.fujitv.co.jp/sports/skate/world/index.html