都内で、性感染症の「梅毒」の感染報告数が過去最多となるなど、急増している事態を受けて、東京都は、来月、無料検査を行うと発表した。

小池知事は、午後2時からの定例会見で、「最近、問題となっているのが梅毒。都内の感染報告数が急増している」とした上で、「一人一人が、正しい知識を持って、適切な行動を心がけることで、感染拡大を防止することができる」と訴えた。

東京都によると、去年1年間で報告された梅毒の感染報告数は3677件で、1999年の調査開始以来、最多となった。特に女性の感染報告は、この10 年で40 倍にのぼり、多くは20代が占めている。

東京都によると、去年の「梅毒」感染報告数が過去最多となった
東京都によると、去年の「梅毒」感染報告数が過去最多となった
この記事の画像(5枚)
梅毒の患者数は全国的に急増。去年、初めて1万人を超えた。
梅毒の患者数は全国的に急増。去年、初めて1万人を超えた。
小池知事は、定例会見で、「正しい知識で適切な行動を」と訴えた
小池知事は、定例会見で、「正しい知識で適切な行動を」と訴えた

こうした事態を受けて東京都は、来月の4日間、無料検査所を都内4カ所に設置すると発表した。その日のうちに検査結果が分かるという。検査所の設置日は、3月3日が新宿、7日が錦糸町、11日が立川、16日が多摩センターとなっている。

くちびるに出来た梅毒の病変(資料)
くちびるに出来た梅毒の病変(資料)

このうち新宿の検査会場は女性専用だが、戸籍上の性別にはとらわれないという。検査は事前予約で、申し込む際、氏名や住所などを明らかにする必要はないという。

社会部
社会部

今、起きている事件、事故から社会問題まで、幅広い分野に渡って、正確かつ分かりやすく、時に深く掘り下げ、読者に伝えることをモットーとしております。
事件、事故、裁判から、医療、年金、運輸・交通・国土、教育、科学、宇宙、災害・防災など、幅広い分野をフォロー。天皇陛下など皇室の動向、都政から首都圏自治体の行政も担当。社会問題、調査報道については、分野の垣根を越えて取材に取り組んでいます。