吉野家ホールディングスは、きょう10時から都内で株主総会を開いた。
オンラインと会場での開催で、会場の参加者は205人(去年は122人)だった。
吉野家を巡っては、4月に、常務取締役が早稲田大学が主催した社会人向けの「デジタル時代のマーケティング総合講座」に担当講師として参加。その中で、若い女性を狙ったマーケティング施策について言及した際、「生娘をシャブ漬けに戦略」などと述べ、解任。
また、5月には採用説明会に登録された情報から吉野家の採用担当者が「外国籍」と判断した大学生の参加を断っていたとして謝罪するなど不祥事が続いていた。
総会前、役員が不祥事を起こしたことから気になって大阪から来たという株主の男性は「非常に企業としてイメージダウンにつながる。冗談のつもりで言ったと思うが今のご時世には全く通じなかった。謝罪してほしい」などと話した。
株主によると、騒動後初めて公の場に登場した河村社長は、冒頭「ご迷惑、ご心配をおかけしたこと心よりお詫びします」などと謝罪。質疑応答でも、不祥事に対する厳しい声が相次いだという。
総会後、株主になって20年で今回初めて参加した男性は「牛丼そのものが悪いわけではないが、提供するすべての環境をもっと心地よいものに企業風土からしてもらいたい」。株主になって3年目の女性は「ひたすら社長が謝っていた。ただ、最後のほうに、取締役の女性が、女性として働いていて嫌な思いをしたことは一度もない、と話したことで会場の雰囲気が変わったと思う」と話した。

(画像:株主提供)