東京・上野、羽田空港、そして海を隔てた香港の中心部。
多額の現金が狙われた3つの事件の関連性に注目が集まる中、鍵を握る香港の事件で2月2日に進展が。

香港の事件とは、現地の両替店の前で日本人2人が襲われた現金5100万円の強盗事件です。
香港の繁華街のど真ん中の通りで事件は起こり、発生の朝は、人通りも多かったということです。

この事件からわずか3日後の2日、逮捕されていた6人のうち、強盗を共謀した罪で起訴されていた男女4人の初公判が行われました。

裁判資料によると、起訴された4人のうち、通訳役とされる中国人の女を除く3人は日本人。
無職の下村桂吾被告(23)、同じく無職の山口将人被告(28)、そして会社員の鈴木悠介被告(27)です。

出廷した被告らは、「案件の内容は理解していますか?」という裁判官の問いに「はい」や「理解している」などと答えたといいます。

体格がよく短髪姿の下村・山口両被告と、ごく普通の若者の風貌だったという鈴木被告。
実は、この鈴木被告については驚くべき情報が。

鈴木被告は香港での強盗事件の前、羽田空港の駐車場で現金約1億9000万円が強盗未遂される事件の被害者の1人として名乗り出たとみられる人物でした。

さらに、この事件の後、もう1人の日本人男性とともに香港に渡航し、香港でも現金を強奪されたと訴え、被害を届けていた人物とみられます。

香港警察:
逮捕された日本人男性は、最初に通報した2人の男性の中の1人です。いわゆる内通者です。強盗の手助けをしたとみています。

この内通者とされる被告の存在によってつながった形となる、羽田空港と香港の事件。

さらに、警視庁は羽田空港の事件と、その2時間半前に東京・上野で起こった約4億2000万円の強盗事件についても、香港に運搬される現金だったとみられる点や、その手口などから関連があるとみています。

複雑に絡み合う3つの事件を解明する鍵の1つが、現金の運搬手段などの詳細を犯行グループがいつ、どのように知ったのかです。

実は今回、羽田空港で襲われた男性らは過去にも複数回車上荒らしに遭っていたといい、2025年、約9500万円が盗まれたこともあったといいます。

羽田空港での事件の被害者の1人は「毎日のように金を売却してお金を運んでいた」と話しています。

外貨の両替商などで組織する全国両替商防犯連絡会の遠藤智彦代表は、一般論として海外をまたいだ金の売買について、「日本ではなく香港に(現金を)持ち込んで、現金で金を購入したと。その時に、ある意味10%の節約、イコール収益になると。こういう見方ができるんではないか」と指摘します。

香港では日本の消費税にあたる税制がないことから、香港で購入した金を仮に日本で売買すれば、消費税10%分の利ざやが出る可能性があると指摘します。

ただ、遠藤智彦代表は「現金を運んで香港で両替するなり金を買うというのは、一般の方はやらないと思います。あまりにも(様々な)リスクが大きいので」とも指摘。

多額の現金を運ぶ実態を知る人物から、狙われていた可能性も指摘される一連の事件。

その一刻も早い全容解明が求められる中、新たに羽田空港の事件の犯行グループが、逃走に使ったとみられる車が、神奈川・厚木市の河川敷で見つかったことが分かりました。

車のナンバープレートは外され、車内には消火器がまかれていたということで、警視庁は証拠隠滅を図ったとみて、逃げた男らの行方を追っています。

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