1961年に起きた「名張毒ぶどう酒事件」をめぐり、病死した奥西勝元死刑囚の弁護士が死刑執行に関する文書の開示を国に求めている裁判で、最高裁は名古屋高裁に審理を差し戻しました。
この事件は1961年、三重・名張市の公民館で開かれた懇親会で、ぶどう酒を飲んだ女性5人が死亡したもので、殺人などの罪に問われた奥西勝元死刑囚の死刑判決が確定し、奥西元死刑囚は裁判のやり直しを求めていましたが、2015年に病死しました。
奥西元死刑囚の弁護士は2021年、未開示の証拠を求めて、法務省に対し死刑執行に関する上申書の開示を求めたものの、法務省は文書の存在を明かさず開示しない決定をしました。
この決定を受けて弁護士は決定の取り消しを求める訴えを起こしましたが、一審・二審ともに訴えが退けられ、上告していました。
最高裁小法廷は27日の判決で、開示しない決定は適法とした二審判決について「理由の不備の違法があると言わざるを得ない」として、名古屋高裁に審理を差し戻しました。