異例の「超短期決戦」となる衆議院選挙が1月27日に公示される予定です。与党の対抗軸として注目されるのが立憲民主党と公明党による新党「中道改革連合」です。新党の野田佳彦代表に単独インタビューしたジャーナリストの鈴木哲夫さんがその舞台裏や衆院選の情勢、そして選挙後の永田町の動きを展望します。

野田代表「もう行け、行くしかないと」

出口麻綾キャスター:
鈴木哲夫さん単独で中道の野田代表にじっくりとお話を聞いたということですが、野田代表の新党にかける思いや熱量はどのように感じましたか。

鈴木哲夫さん:
インタビューの中で象徴的な言葉が出てきたんです。(野田代表は)「天命」と言いました。ずっと準備はしてたんですよ。去年の参議院選挙が終わった後、高市内閣ができて公明党が(連立から)離れた。ここから話は進めてきていたというんですよね。ただ「解散はおそらく予算が上がってからだろう」と。「予算を上げないと高市さんは経済(政策)やれないね、やると言ってるんだからもう少し先なのではないか」と思っていらっしゃったんですね。そこにいきなり来たから準備はまだ完璧にできてない。何ヶ月か早いんだけど これは「もう行け」ということだなと、もう行くしかないといって決めたと。これが「天命」という言葉ですよね。だから重い言葉ですよね。

出口キャスター:
そういう意味ではかなりの決断、覚悟はあるということですよね。

鈴木さん:
かなり気合入ってましたよ。

出口キャスター:
裏話なども…。

鈴木さん:
いっぱいあるんだけど、新党の中道で戦ってもし惨敗するようなことになったら代表の責任を取って辞めるみたいなことを、野田さんじゃなくて斉藤さんが言っちゃったんですよ。その話をしたら野田さんは笑って「いや、だけどそういう覚悟を持ってやらなきゃこれはできないですよ」と。だからそれぐらい進退というか、 代表の座をかけてもね今回は挑むんだというような話が1つありました。

あともう1つはこの新党に関しては公明党も僕は取材してたんだけど、おととしの衆議院選挙があった後ぐらいから、 やっぱり政界再編や政党再編は必要だって公明党の中で言う人がいたんですよ。だから中道を作っていかなきゃ、政界再編しなきゃダメだっていう流れがあったんだけど、今回も新党に向けては公明党がかなり積極的だった。

新党結成で“風”は吹くか

出口キャスター:
一方で高市内閣は 高い支持率を維持しています。当初は高市総理人気で自民党が勝つのではないかという見方もありましたが、この新党で情勢はどのように変わってくるでしょうか。

鈴木さん:
ある種「風」という表現でもいいかもしれませんが、ここ何日かは例えば高市さんの解散が無理筋だっていう意見や報道がけっこう出てたり、新党もきょう(22日)結党大会がありましたけれど議員たちがかなりテンション上がって、公明党もここまで協力すると言ったら票を出し切らないと「なんだ、公明党票出せないじゃん」となるので、そういう意味で風が吹いてもし170~180議席というところまで行けば、これは非常に大きな次の政界再編につながっていくと思いますね。

福岡2区など接戦区はどうなる

出口キャスター:
例えば福岡2区のような接戦区ではどのような戦いになると思われますか。

鈴木さん:
単純に計算すると地域によりますが公明票が1万とか2万とかと言われている。これが完全に自分から離れていって反対の方に行ったらこれは大きいですよね。だから公明党が組織を挙げてそういうふうにやるかどうかっていうのは1つのポイントになってくると思いますね。

「自民党をはがす」

出口キャスター:
そして先ほど話に出た政界再編の行方は?

鈴木さん:
野田さんも斉藤さんも僕に言ったのは、今回の新党というのは第一幕だと。二幕があるんだと。これは何かというと、公明党の幹部の表現を借りると「自民党をはがす」つまり、 自民党の中にも高市さんじゃない中道の保守の人はたくさんいるんですよね。こういう人たちを自民党から引っ張りこんできて党を大きくしていくと。だから
これはこの選挙が終わったあとも続く。自民党が壊れなければ政界再編はなかなかできないですよね。だからその第二幕があるんだということも野田さんも斎藤さんも言っていました。 だから今回の選挙の結果ももちろん大事なんだけど、その先に政党再編、政界再編が前に進む1つのきっかけにこの中道がなる、とすれば僕は意味があるのかなという気がします。

出口キャスター:
選挙後のその動きにも注目ということですね。

(2026年1月22日放送「報道ワイド 記者のチカラ」より)

テレビ西日本
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