監督、コーチは怒ってはいけない。
ベンチからの指示も禁止すると、選手たちの眠っていた力が目を覚まします。

「いいパスだよ!」「おしいおしい!」など、ポジティブな掛け声だけが響くアリーナ。
指導者は子供をしかりつけたり、試合中に指示を出すことは禁止。

ビジネスの現場でも参考になる、人間の成長を育むユニークなバスケ大会のルールとは?

千葉・船橋市のアリーナで行われた、小学生によるバスケットボール大会「ファンジャンプ!バスケットボール2025 グリットアーツカップ」。

Live News αが注目したのは、勝利至上主義ではなく、“子どもの成長”を目的としたこの大会ならではの特別ルールです。

まずは、試合に出場する選手について。

登録メンバー全員が均一にプレー時間を確保するルールで、特定の子の力だけではなく、全選手の力を生かすよう工夫が施されていたのです。

例えば、あるチームでは、前半は8、9、5、7、22番の選手が出場していましたが、後半になると20、4、6、11、21番と、全員が交代します。

熊本県から参加した小学6年生は「みんなで出て戦えたのが良かったなと思います」と話します。

そして、最も特徴的なルールが「監督やコーチが怒るのは禁止」「ベンチからの指示も禁止」という点です。

子供の自主性を引き出す狙いがあるこのルール。

試合では、子どもたちが自分で考え、自分たちを信じ、チームとしてひとつなるためにプレーする姿がありました。

そして、“怒る”を禁止された監督は「行こう!がんばろう!さぁさぁがんばろう!いいよ!いい動き!」と、ポジティブな言葉をかけていました。

選手の中には、普段の練習や大会ではなかなか得られない新たな気付きや変化が芽生えていました。

熊本県から参加した小学6年生:
コーチが指示出せないから、自分でまとめてチームのみんなに話して作戦を立てるのは大変だったけど、達成感…うまくいった時に達成感がありました。

静岡県から参加した小学6年生:
今回全然怒られなくて良かったかなと感じました。(選手一人一人が)自由にやっていた。今までで一番楽しそうにやっていた。

熊本県から参加したミニバスチームの監督:
自分たちで考えてやったことがうまくいかなかったにしても、楽しかったり、その時に一生懸命やれたなという気持ちがこれからにつながってくれたらいい。

単なるスポーツイベントにせず、子供たちの心身の成長を育むかけがえのない機会を提供する大会。
特別協力として、Bリーグの千葉ジェッツも大会をサポートしています。

千葉ジェッツ チーム統括本部アカデミー部・田代将也部長:
保護者・コーチから言われたことだけをやると、どうしてもその成長は小さくなる。プレーヤーたちが(主体的に)表現をし、自分たちでうまくいってるのか、うまくいっていないのか、課題感を確認することで、自分たちの成長につながってくる。

大会を持続可能なものに、そして大会の価値の向上へ。
成長を続けるBリーグのクラブが果たす役割は大きいといいます。

千葉ジェッツ チーム統括本部アカデミー部・田代将也部長:
一番大事なのは、バスケットが楽しくて続けたいと思ってもらうこと。プレーヤーとして終わったとしても、その後ブースターとしてBリーグを見たり、日本代表応援したり、生涯バスケットに関わってくれることにつながるのでは。私たちのようなBリーグクラブがこういった大会に賛同することで、その裾野がどんどん広がってくれればうれしい。