兵庫県警の前の本部長と署長らが、業者から酒などの提供を受けたとして、警察庁や県警が訓戒や注意などの処分を行ったことが分かりました。
関係者によると、村井紀之前本部長(58)と県警幹部らは、おととしからことし初めにかけて、神戸市内の焼き肉店を複数回訪れた際、酒や土産物の提供を受けていました。
店側は、団体客が来ると「差し入れ」として飲み放題プランにない酒を提供し、売れ残った自家製レトルトカレーを土産物として渡していたということです。
この店の経営者は、県警や公安委員会が許認可の権限を持つ警備業や古物営業を営んでいましたが、幹部らはそのことを知らず、便宜供与はなかったということです。
村井前本部長は警察庁の「官房付(異動待機)」となっていましたが、きょう=24日、楠芳伸長官から直接「警察庁長官注意」の処分を受け、24日付で辞職しました。
■村井前本部長 立花被告の竹内元県議が「逮捕される予定」発言を完全否定
村井前本部長は、元・兵庫県議の竹内英明さん(当時50歳)の名誉を生前・死後に毀損した罪で起訴されたNHK党の党首・立花孝志被告が竹内元県議について、「任意の事情聴取が繰り返されていて、(兵庫県警が)逮捕する予定だった」と述べていたことについて、「竹内元議員につきましては被疑者として任意の調べをしたことはありません。
ましてや逮捕するという話は全くございません」と県議会で完全否定する異例の対応をしていました。
■同じ店に10回近く利用 県西部の警察署長を「訓戒」処分
また兵庫県警は、県西部の警察署長(60)について、この店を10回近く利用したことや、別の飲食店でタクシー代を受け取っていたことから、きょう=24日付で懲戒ではない、監督上の措置である「訓戒」としました。
この署長は当時、飲食店から受け取った封筒に2万円が入っていることに気づき、返却しようとしたものの拒まれたため、お返しとして後日、「季節のフルーツセット」を贈ったということです。