高知市の長浜小学校4年生だった松本凰汰さん。2024年7月南海中学校で行われたプールの授業中に溺れて亡くなりました。事故から1年と5カ月の24日、当時、4年生の担任だった27歳の女性教師の初公判が開かれました。

女性は事故の責任をうけ、2025年3月に退職しました。元教師はプール全体を監視し事故を防ぐ注意義務を怠り、凰汰さんを死亡させた業務上過失致死の罪に問われています。

元教師は前を向きはっきりした声で起訴内容を認めました。被告人質問ではー

元教師:
「4年生の水泳の授業を中学校で行うことは水深が深くなり危険ではと校長に伝えたが校長は『市の教育委員会と相談して決める』と言い、私にはどうしようもなかった」

長浜小学校はプール設備が故障したため南海中学校のプールで4年生から6年生の水泳の授業を実施。しかし、4年生の1回目の授業では凰汰さんを含む泳ぎが苦手な3人が溺れかけたことも。

しかし、その後も安全対策をとらずのぞんだ3回目の授業。身長が学年で最も低い116センチの凰汰さんは水深132センチのプールの底で発見され亡くなりました。

弁護人:
「1回目のプール授業で気を付けるべきと感じたことは」

元教師:
「10人以上は泳力が低く3人の児童がおぼれかけた。これまでの授業はいつどこで事故が起きてもおかしくなかった」

危険を感じながらも水泳が苦手な児童に浮き具を使用しなかった理由について聞かれると。

元教師:
「これまで使う児童がいなかった。浮き具に頼り、泳ぎの習得の妨げになると思っていた」

弁護人:
「凰汰さんを思い出さない日はあるか」

元教師:
「ありません。本当に申し訳なく思います。今後も遺族への弔問をできる限り続けていきたい」

高知さんさんテレビ
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