駅から出てきた人が慌てて傘をさし、足早に歩いていきます。

24日午前9時の東京駅は気温5.7度と真冬の寒さとなり、関東は今シーズン一番の寒さや大雨など、都心は10年ぶりの雨のクリスマスイブです。

一方で、暖気が流れ込み気温が上昇したのが北海道・札幌市。
道路脇には雪が残っていますが、車道には大きな水たまりも見られました。

最高気温7.0度と、11月下旬並みの異例の高温となっています。
解けた雪がシャーベット状になり、足元を気にして歩く人の姿が見られました。

一方、雨が雪に変わっていたのが群馬・草津温泉スキー場です。

「サンタさーーん」と子供たちが叫ぶと、サンタクロースの一団がジップラインで次々と降りてきました。

さらに、大きなプレゼントを持ったサンタさんやトナカイが、スキーやスノーボードで登場しました。

早速、サンタさんからプレゼントを受け取り、子供たちが笑顔を浮かべている様子や、喜んでいる様子も見られました。

サンタさんと一緒にそりに乗ったりと、スキー場はクリスマスムード一色です。

一方、クリスマスケーキを巡って、2025年ならではの異変も見られました。

島根・松江市の洋菓子店で注目されたのが、イチゴがのっていない、真っ白いクリスマスケーキ。
その名も『ゆきおんな』です。

松江クロード・佐川達也製造部長:
中にも何も入っていなくて、上にも何も飾っていなくて、お客様の方でいろいろとご用意していただいて、楽しんでいただけるケーキです。

店にはもちろん、イチゴを使ったクリスマスケーキもありますが、ケーキの材料が軒並み高騰する中、コストを抑えてお客さんに飾り付けなどを楽しんでもらおうと、生クリームとスポンジだけのケーキが誕生しました。

愛媛・松山市内にある洋菓子店の厨房では、ケーキ作りに追われていました。

ショーケースに並ぶのはイチゴがのったケーキです。
多くのお客さんがクリスマスケーキを求めて訪れますが、その種類にも変化が出ていました。

パティスリーラポール本店 広報担当・光芳真美さん:
今までだったら家族での集まりが多いので、大きいケーキが多かったが、2人とか3人とかで食べられる方もいらっしゃいますので。

ライフスタイルの変化を受け、これまでの売れ筋だったホールケーキから、小さいサイズの商品が好まれるようになり、新たに1人から3人向けのケーキを用意したということです。

冷たい雨のクリスマスイブとなった関東。
日中の気温も6.6度と、真冬の寒さとなった神奈川・横浜市のクリスマスイベント会場では、人の姿がまばらな様子が見られました。

イベント会場にはスケートリンクがありますが、降り続いた雨で水たまりができてしまい、中止となってしまいました。

中止を知らずに来た親子は「ちょっと残念。せっかくだからサンタとスケートできたら良かったです」と残念そうな様子が見られました。

晴れていればサンタクロースが登場し、子供たちにスケートの楽しさを教える教室が開かれる予定でした。

子供たちにスケートを教える準備ができていたサンタさんは、「本当は良い子のみんなと遊びたかったから残念だけど、明日もいるから良い子のみんなは来てほしいな」と寂しそうな表情を浮かべていました。

また、会場内には多くのキッチンカーも出店していましたが、あいにくの天気で、店主からも残念がる声が聞かれました。

キッチンカー店主:
今日の天気は最悪ですね。せっかくのクリスマスイブなんですけど、ちょっとこの雨で人もいらっしゃらないので、ちょっと残念です。がつっと稼ぐみたいな感じですけど、今日はちょっと残念ながら。天気なんでこればっかりは、こればっかりはしょうがないので。

唐揚げ店店主:
彼女を埼玉において、俺クリスマス頑張ってくるからって言ってきて、この状態っていうことなんで、帰りに横浜でお土産買って帰ろうかなと思います。あとで土下座します。

この雨の中でも盛況だったのは、横浜ランドマークタワーの巨大なクリスマスツリーです。

24日の東京都心は正午でも気温が6.2度と真冬の寒さで、10年ぶりに雨が降る、冷たいクリスマスイブとなりました。

天気に左右されない屋内型のクリスマスイベントには、多くの人出が見られました。

25日のクリスマスも冷たい雨の予報で、朝から東京都内で雨が降り出し、午後からは関東の北部で雨が雪に変わる恐れもあります。

体調の管理に注意が必要です。